パウエル氏はトランプ政策失敗時のスケープゴートにされるとの見方も

  • トランプ大統領は再び米当局の利上げを批判した
  • 「批判の的になる身代わりを作ろうとしている」と市場関係者

トランプ米大統領は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を、自分の貿易・税政策がうまくいかなかった時のスケープゴートにしようとしているとの見方を市場関係者が示した。

パウエルFRB議長

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

  トランプ大統領は19、20両日、FRBが利上げを進めており、米貿易赤字の削減に向けた自分の取り組みを台無しにしていると異例の批判を行い、金融市場を揺るがした。

  ポトマック・リバー・キャピタル(ワシントン)の創業者兼最高投資責任者(CIO)、マーク・スピンデル氏はトランプ大統領について、「彼は自分の計画通り事が進まなかった場合、自分の代わりに批判の的になる人を作ろうとしている」と指摘した。

  日欧の金融当局が超低金利政策を続ける中、市場ではドルが円、ユーロに対し上昇。このため米輸出品の競争力は損なわれ、トランプ大統領は不公正だと考えていることを示唆した。

  トランプ大統領は20日のツイッターへの投稿で、「米国は非常に好調であるからといって罰せられるべきではない」とし、「引き締めは現在、われわれが行ってきた全てを害している」と述べた。

  米国の主要貿易相手国・地域のほとんどと関税で摩擦を引き起こしてきたトランプ大統領は、中国と欧州が輸出業者に有利になるよう為替相場を低く抑えているとの批判も展開した。

  トランプ大統領の米金融当局への怒りの大半は、利上げがドル相場に及ぼしてきた影響に向けられているようだ。ドル相場はトランプ大統領の為替コメントを受けて下落したものの、米鉄鋼・アルミニウム関税を発動した3月23日からは約5%上昇している。

  マルバニー行政管理予算局(OMB)局長は、トランプ大統領の政策はインフレ加速を招かずに経済を成長させられることを米金融当局は認識していないと非難。「状況が大幅に好転し始めたと思われる度に金融当局はブレーキを踏む」とFOXニュースとの20日のインタビューで指摘した。

原題:Trump Lines Up Powell as Fall Guy If Tax, Trade Policies Go Bust(抜粋)

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