米グーグル、EU制裁金による打撃は限定的か-競合各社の動向次第

  • 同社モバイル事業への「影響は最小限にとどまる」とアナリスト
  • アマゾンなどがチャンスをつかめば、長期的に打撃拡大の可能性

欧州連合(EU)が米アルファベット傘下のグーグルに科した43億ユーロ(約5600億円)の制裁金は、テクノロジー大手への制裁としては過去最高額に上った。にもかかわらず、投資家やアナリストの大部分がこれによりグーグルの事業が直ちに圧迫される可能性を一蹴している。

  本当の打撃を被るかどうかは、グーグルに有利となる端末メーカーや通信会社との取り決めをEUがどれほど厳しく取り締まるか、また米アマゾン・ドット・コムや米マイクロソフトといったライバル企業がいかに素早く攻勢に出るか次第だ。アマゾンのほか、グーグルと提携する韓国サムスン電子は既に自社の音声起動型製品でウェブ検索事業に乗り出している。

  アナリストがグーグルへの短期的影響はほぼないとみているのは、主に今回の判断が消費者の利益などを理由に同社の端末へのサービス提供を禁じていないため。クレディ・スイスのアナリスト、スティーブン・ジュ氏はEUの決定後にリポートで、「消費者が新たなアンドロイド搭載端末を手に入れた時には、新しい「iPhone(アイフォーン)」を入手した際と同様に、とにかくグーグルのサービス向けアプリをダウンロードする可能性が高い」と予想。「影響は最小限にとどまる」との見方を示した。

  ただ、アマゾンや検索エンジン「Bing(ビング)」を展開するマイクロソフトといったライバル企業の一部が、より多くの端末にサービスを提供する契約を結べば、グーグルの打撃は拡大しかねない。アマゾンは音声アシスタント「アレクサ」でグーグルの検索事業への追撃を開始。グーグルのネット閲覧ソフト(ブラウザー)「クローム」の競合各社も動き出す可能性がある。

  ブラウザー「ファイアフォックス」を所有する米モジラのデネル・ディクソン最高執行責任者(COO)は「今回の決定がファイアフォックスなどのモバイルブラウザーに公平な機会を与え、競争と技術革新を創出・維持する開放性を育てることにつながるよう望んでいる」とコメントした。

原題:Google Shrugs Off EU Fine; Damage to Hinge on Rivals’ Plans (1)(抜粋)

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