旭化成:米自動車部品セージ791億円で買収、成長見込む車分野拡大

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  • 純有利子負債含めた買収価格は10億6000万ドル
  • 自動車メーカーに近づき、素材メーカーの強み生かした提案行う

旭化成は19日、自動車内装材などを製造する米セージ・オートモーティブ・インテリアズ(サウスカロライナ州)を7億ドル(約791億円)で買収すると発表した。

  発表資料によると、同社株を保有するクリアレイク・セージ・ホールディングスから現金で取得する。純有利子負債を加えて算出した買収価格は10億6000万ドルとしている。買収の目的については電動化や自動運転など新しい技術の登場で「大きな成長機会」が見込まれる自動車分野向けの事業の拡大を目指すためとしている。

  セージは自動車内装材に用いる繊維製品の開発と製造販売を手掛け、シートファブリック市場では世界トップのシェアを持つ。旭化成は同社に人工皮革を納入するなど取引関係があった。米国やイタリア、ポーランド、ブラジル、中国などに生産拠点があり従業員数は約2200人(3月末時点)。17年12月期の売上高は4億7490万ドルだった。

  旭化成としては同社の買収により、自動車メーカーや部品メーカーへのアクセスを強化し市場動向やニーズを的確に把握し、今後のグローバル展開のための基盤としても活用する。

  旭化成の小堀秀毅社長は都内での会見で、自動車業界に大きな変化が見込まれるなか、材料メーカーとしては「変化を待っているよりも変化に対して対応していくということをやるべき」と話した。自動車メーカーと直接取引する部品メーカーを顧客に持つセージを取り込むことでより市場や自動車メーカーに近づき、同社としての強みを生かした提案を行っていきたいと述べた。

  旭化成は化学や住宅、ヘルスケア事業などを柱としているが、EVなどに使われるリチウムイオン電池のセパレータなど自動車向けの部材も手掛けている。EVメーカーと共同でコンセプトカーを開発するなど自動車事業の強化を進めており、2025年度の自動車分野向け売上高目標を15年度比で3倍となる約3000億円に設定している。

(5段落目に旭化成の小堀社長の会見でのコメントを追加します.)
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