ホテルが教えない秘密の豪華客室-宿泊できるのは本物のVIPだけ

  • リストに載らない客室は目立たないが不可欠な存在
  • 究極の隠れ家の宿泊料は一泊118万円、最低2泊から

アイスランドのレイキャビクにあるホテル、ザ・リトリート・アット・ザ・ブルーラグーンは、起伏のある風景に半分隠れた低層の宿泊施設だ。営業は3カ月間だけだが、既に欧州で最もにぎわっている高級リゾートの一角だ。地熱発電所で生じた温水がたまったプールの縁に立つ同ホテルは、床から天井まである窓からの素晴らしい眺めを満喫できる客室があり、ラグーン内でマッサージを提供するスパも併設。ピーク時に混雑するブルーラグーンを営業時間終了後に利用できる魅力的な特典も宿泊客には提供される。

VIPに提供する秘密の客室ブルーラグーン・スイート

Photographer: Giorgio Possenti for the Retreat at Blue Lagoon Iceland

  このホテルには超富裕層向けのスペースも存在する。2階層で2100平方フィート(約200平方メートル)のブルーラグーン・スイートは、他の客室の3倍近い広さで、溶岩でできた風景を見渡すプライベートバルコニーやキッチン、ダイニングルームを備えるほか、キングサイズのベッドルームにはウォークインクローゼットもある。とりわけ最高なのはプライベートスパで、スチームバスやサウナ、暖炉、ラグーン内のプライベート温浴スペースが利用できる。

  問題は、この豪華なスイートの宿泊料が一泊1万500ドル(約118万円)で、最低2泊する必要があることだ。しかもホテルのウェブサイトには掲載されておらず、写真も説明も何もない。

アイスランドで有名なブルーラグーンの一角に専用温浴スペースを備える秘密の高級スイート

Photographer: Giorgio Possenti for the Retreat at Blue Lagoon Iceland

写真:アイスランドで有名なブルーラグーンの一角に専用温浴スペースを備える秘密の高級スイート

  ブルーラグーン・スイートは、電話帳に掲載されない番号と劇場の招待客席を足して2で割ったようなものだ。存在を知っていない限り見つけることはできないし、予約は招待者に限られる。世界の高級ホテルでは、こうしたリストに掲載されていない客室は目立たないが不可欠な存在だ。

  同ホテルのマーケティングディレクター、マー・マソン氏は、ブルーラグーン・スイートは究極の隠れ家を意図していると説明。誰にも気づかれずに宿泊したい人々にとっては、プライベートエントランスと隣接ヘリポートを使えば、ケフラビク国際空港から人目に付かずに到着できる。

ザ・リトリート・アット・ザ・ブルーラグーンのロビー

Photographer: Giorgio Possenti for the Retreat at Blue Lagoon Iceland

写真:ザ・リトリート・アット・ザ・ブルーラグーンのロビー

  こうした客室をホテルの公式サイトやブッキング・ドット・コムなどの提携サイトに掲載しない理由はプライバシーだけではない。ホテルの最も貴重な資産を守るという理由である場合もある。ニューヨーク大学のビョルン・ハンソン教授は、「アートやスタインウェイのグランドピアノなど壊れやすい物がある客室は、損耗のリスクが大き過ぎるため、秘密にされる。一般客には利用できなくしてVIP客に割り当てられる」と指摘した。

  ブルーラグーンのマソン氏は「正直なところ、いつかはリストに掲載するかもしれないが、当面は隠された宝石のように扱いたい」と語った。

原題:The Secret Rooms Hotels Don’t Tell You About (抜粋)

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