G20に鳴り響く警報、保護主義台頭リスクで-財務相・中銀総裁会議へ

  • 米国の中国、EUへの関税発動と報復後では初-21、22両日開催
  • 貿易摩擦でビジネスに混乱の兆候とエコノミスト

世界経済の成長ペースは今年加速が見込まれているが、貿易を巡る警報音は強まるばかりだ。

  このような中、21、22両日にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。トランプ大統領が中国と欧州連合(EU)に関税を発動させ、報復措置を招いてからは初めての開催。G20合計の国内総生産(GDP)は世界全体の85%を占める。

  G20の金融当局者や実業界首脳は週末のG20に先立ち、保護主義台頭の影響に懸念を表明。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は17日の議会証言で、貿易障壁は生産性や賃金に悪影響を及ぼしかねないと指摘、ブラックロックのフィンク最高経営責任者(CEO)は貿易を巡る世界的な対立が激化すれば幅広い相場下落を促しかねないと警告した。

  メイバンク・キムエン・リサーチのシニアエコノミスト、 チュア・ハク・ビン氏(シンガポール在勤)は、「米中貿易摩擦の激化がビジネスや投資を混乱させ始めているとの兆候を受け、世界経済の成長は変曲点ないし転換点に到達した」と指摘した。

  ただこうした混乱はまだ世界的な成長に影響を及ぼしておらず、国際通貨基金(IMF)の7月時点の予測によると、世界経済の成長率は今年3.9%と、7年ぶりの高い伸びとなる見込み。

  より大きな懸念は米国と貿易相手国・地域の報復関税の連鎖により、景況感が損なわれ、企業投資や個人消費に悪影響が及ぶことだ。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、現在の貿易摩擦は「経済よりも心理に大きな影響を及ぼして」おり、「予想不可能な結果」をもたらし得ると指摘した。

Weaker Europe

The IMF cut growth forecasts for the euro area, the U.K. and Japan for 2018

Source: International Monetary Fund

原題:Trade Alarms Ring Louder for G-20 as Risk of Protectionism Looms(抜粋)

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