ドル・円は112円後半、米中通商問題懸念などで売り先行も下値限定

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  • 早朝の112円89銭から112円65銭まで下落後は値を戻す展開に
  • ドルを買い遅れている実需企業が相場を下支え-NBC

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=112円台後半で推移。米中通商問題を巡る双方の応酬や予想を下回る米経済指標を受けて調整地合いとなった前日の海外時間の流れを引き継いで始まったものの、下値は限定的だった。

  ドル・円相場は19日午後3時35分現在、前日比ほぼ変わらずの112円84銭。早朝に付けた112円89銭から一時112円65銭までドル安・円高に振れたが、その後は値を戻した。前日は欧州時間にかけて一時113円14銭と1月9日以来の高値を更新した後、米国時間に下げに転じた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、ドル・円について「クロス円でも調整色が強まっており、目先はやや下値リスクが高い」と説明。一方で、「買い遅れている実需企業の買いが見込まれるため底堅く、112円50銭程度で下値は支えられそうだ」との見方も示した。

  中国商務省は18日にウェブサイトに掲載した声明で、米国が課した鉄鋼・アルミ関税への中国の対抗措置は、中国の利益と多国間貿易システムを守るために必要と正当性を主張。さらに、国際貿易機構(WTO)のルールにのっとった中国の協議要請に米国は応じなかったとした。これに対し、米国のクドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、米中の対立緩和を目指した通商協議を足止めしているとして、中国の習近平国家主席を批判した。

  オフショア中国人民元は対ドルで続落し、一時1ドル=6.7837元と昨年7月14日以来の安値を更新した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「今の相場の中心はドル・オフショア人民元相場」と指摘。円はアジア通貨の枠組みにあり、「ドル・円はドル・オフショア人民元の動きが主導している」とした上で、「中国当局が口先介入から実際のアクションといったものをいつ起こすのかが重要になりそう」と述べた。

  豪ドルは上昇。6月の豪雇用統計が予想を上回る強い結果となったことが好感された。豪ドル・ドル相場は一時0.6%高の1豪ドル=0.7441ドルまで急伸し、豪ドル・円相場も一時0.5%高の1豪ドル=83円93銭と6月13日以来の高値を付けたが、買い一巡後は伸び悩む展開となった。

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