Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

貿易戦争は気にしない、外国株とテクノロジー投資拡大へ-3兆円基金

  • 長期投資を見据えるなら問題ないだろう-シシリアCIO
  • 旗艦ファンドの1年リターンはプラス12.5%-ライバル全て上回る

オーストラリアで運用成績が最も優れた年金基金ホストプラスは、米中貿易摩擦を巡る懸念は行き過ぎと考え、一段のリターン向上で外国株式などリスクが高めの資産を積み増す方針だ。

  退職貯蓄340億豪ドル(約2兆8400億円)を運用する同基金のサム・シシリア最高投資責任者(CIO)はインタビューで、「貿易戦争を起こしてみるがいい」として、「マーケットには受け流す手段がある。世界が終わるわけでもなく、ホストプラスのように長期投資を見据えるのであれば、長い目で見て問題にはならない」と語った。
  
  同氏によると、メルボルンに本拠を置くホストプラスは外国株式への資産配分拡大を検討しており、特にテクノロジー株に注目。同基金はまた、債券をアウトパフォームするためプライベートエクイティー(未公開株、PE)やインフラへの投資も行っている。同基金の旗艦ファンドであるバランスファンドの今年6月末まで1年間のリターンはプラス12.5%と、同種のファンド全てを上回る成績だった。

  ホストプラスの戦略は、貿易摩擦が激しさを増し、世界の成長サイクルが終わりに近づく中で株式へのエクスポージャーを縮小し始めたオーストラリアンスーパーなど一部の年金基金とは異なっている。ホストプラスは総資産のうち株式への配分比率を53%に維持することを目指している。
               

  シシリア氏は「ファンドに流入する資金の量は、一段の分散投資を株式で始めなければならないことを意味しており、これをオーストラリア国内でやるのは難しい」と説明。「テクノロジー産業中心に、われわれには海外にアクセス可能な産業がある」と述べた。

  同氏は市場への主な脅威として、貿易戦争の可能性と金利上昇、インフレ、株式バリュエーション伸長の4つを挙げた。もっとも、「この4つの懸念はいずれも行き過ぎ」で、株式を過去10年避けてきた投資家は「苦痛」を味わっていると指摘。金利の下方プレッシャーやデフレ圧力は、一部のアナリストが予想するほどインフレが急激に高まることはない状況を意味すると述べた。

原題:Ignore Trade War, Load Up on Tech Stocks, $25 Billion Fund Says(抜粋)

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