Photographer: Tomohiro Ohsumi

為替トレーダーは戦術的な賭けにシフト-旧来型の戦略が機能せず

  • オッペンハイマーファンズ、保有期間を数カ月から数週間に短縮
  • アウトライトの取引よりオプションの方が魅力的-スタンディッシュ

外国為替市場で最も実績のあるストラテジーの幾つかが機能しなくなりつつある中、トレーダーは戦略を練り直している。
  
  今年の為替市場ではモメンタムやキャリー、バリュー戦略のリターンが低迷。マネーマネジャーの一部はこうした戦略を棚上げしてイベントドリブンやニッチ分野のポジションを選好している。オッペンハイマーファンズは一部のポジションで保有期間を数カ月から数週間に短縮し、スタンディッシュ・メロン・アセット・マネジメントは貿易摩擦に絡むリスクからリターンを得ようとドルのオプションに注目する。
  
  世界の成長見通しや貿易摩擦、政治混乱への不安から今年の為替市場は厳しい状況で、投資家は特にドルの動きに振り回されている。昨年の8.5%下落を踏まえた弱気なコンセンサスとは裏腹に、ドルは3カ月連続で上昇した。

            

  オッペンハイマーファンズのグローバルマルチ資産グループでマネーマネジャーを務めるアレッシオ・デロンジス氏は「これは為替スタイル主導型の市場というよりもトレーダーの市場だ」と指摘。「スタイル主導型の投資では、キャリーやバリュー、モメンタムのような戦略への持続的なエクスポージャーが魅力的なリターンを生む公算が大きいが、より戦術的な要素が加えられない限り今年はそういう年ではない」との見方を示した。
  
  ドイツ銀行の指数によると、為替モメンタム戦略のリターンは今年はこれまでにマイナス約5%。昨年はマイナス2%だった。キャリートレードのリターンは昨年のマイナス1%に続き、今年もマイナス1.3%となっている。昨年のリターンがプラス1%だったバリュエーションは、今年ここまで横ばいだ。

  スタンディッシュでグローバルマルチセクター債の責任者を務めるブレンダン・マーフィー氏は「取引は、より厳密な目標とストップを伴う比較的短期で戦術的なものに変わってきた」と述べた上で、「ヘッジファンドやファストマネー型がドルの強気にシフトしてとどまる一方、リアルマネー型や長期投資家はショートにとどまっている」と語った。

  同社ではドルの上昇が失速しているとの見方などに基づき、ドルのプット(売る権利)購入を検討。マーフィー氏は通商政策を巡るリスクを踏まえると、アウトライトの取引よりもオプションの方が魅力的だと語った。
   
原題:FX Traders Pivot to Tactical Bets as Old-School Strategies Flop(抜粋)

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