7月17日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドルが上昇、FRB議長の証言好感-円は値下がり

  17日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが上昇。ブルームバーグのドル指数は約1週間で最大の上げとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で景気に対する明るい認識をあらためて示し、漸進的な利上げ継続の方針を示したことが背景にある。

  ドルは主要10通貨中、ニュージーランド(NZ)ドルを除く全てに対して値上がり。一方でポンドと円は大きく下げた。パウエル議長は上院銀行委員会で、米労働市場は力強いと述べ、インフレ率を目標付近で維持するために金融当局は「当面」、政策金利の漸進的な引き上げを継続するとの方針を示した。リスク選好が高まったことから、円とスイス・フランは低調な動きとなった。

  ニューヨーク時間午後4時51分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%上昇。ドルはユーロに対して0.4%高の1ユーロ=1.1662ドル。対円では0.5%上げて1ドル=112円85銭。

  ポンドは下落。メイ英首相に対する支持が薄れつつあるとの懸念が広がった。首相は実行可能な欧州連合(EU)離脱計画への支持を得ようと努めている。

  トランプ大統領に対しては、前日行われたロシアのプーチン大統領との共同記者会見での言動を巡り批判が相次いでいた。そうした中、トランプ氏は17日、ロシアが2016年の米大統領選に介入したとする米情報当局の結論を受け入れると述べた。トランプ氏は、前日の発言は言葉を誤ったと弁明。ロシアが介入しない理由はないと言いたかったところを、ロシアが介入する理由はないと発言したと説明した。

  EUのユンケル委員長は来週、貿易問題を巡りトランプ大統領と会談する予定。

欧州時間の取引

  欧州時間にはドルが下落。パウエルFRB議長の議会証言を控えて慎重姿勢が広がった。一方でポンドは上昇。英国の雇用統計で、3-5月の就業者数が過去最多となったことが背景にある。
原題:Dollar Gains Supported by Powell’s Positive Message: Inside G-10(抜粋)
Dollar Slips Ahead of Fed’s Powell, Pound Climbs: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:ナスダック最高値、FRB議長が景気楽観

  17日の米株式相場は上昇。ナスダック総合指数は終値ベースの過去最高値を更新した。ハイテク株の回復で投資家心理が改善したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は米経済に対する楽観をあらためて示した。米国債は小動きにとどまった。

  • 米国株は上昇、ナスダックが最高値更新-ハイテク株が回復
  • 米国債は小動き、10年債利回り2.85%で変わらず
  • NY原油はほぼ変わらず、米在庫減少の見通しで下げ一巡
  • NY金は続落、年初来安値を更新-ドル上昇とFRB議長発言受け

  パウエルFRB議長は議会証言で、米労働市場は力強いと述べ、インフレを目標付近で維持するために金融当局は「当面」、政策金利の漸進的な引き上げを継続するとの方針を示した。ネットフリックスの4-6月(第2四半期)加入者数の伸びが予想を下回ったことからハイテク株は安く寄り付いたが、その後に切り返した。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2809.55。ダウ工業株30種平均は55.53ドル(0.2%)高の25119.89ドル、ナスダック総合指数は0.6%高の7855.12。ニューヨーク時間午後4時45分現在、米10年債利回りは変わらずの2.85%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)はほぼ変わらず。前日相場が急落した後、市場の焦点は米原油在庫の減少に移った。ブルームバーグの調査によれば、先週分の米原油在庫は410万バレル減と予想されている。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は2セント(0.1%未満)高の1バレル=68.08ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は32セント高の72.16ドルで終えた。

  ニューヨーク金先物相場は続落。ドル上昇とパウエルFRB議長の発言を嫌気して売りが優勢になった。議長は漸進的な利上げを継続するのが「当面」の最善策だと議会証言した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は1%安の1オンス=1227.30ドルと、2017年7月以来の安値で終えた。

  ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「ネットフリックスが寄り付きの安値から持ち直し、アマゾンもしっかりだったため、モメンタム株が突如腰折れすることはないとの信頼感が強まった」と指摘。パウエル議長からタカ派色の強い発言が出なかったことも相場上昇に寄与したと話した。

  パウエルFRB議長の議会証言が比較的無風に終わったことから、米国債の値動きは目立たなかったが、短期ゾーンの下げが比較的大きく、2年債と10年債の利回り差はここ数年で最小となった。
原題:Stocks, Dollar Rally as Powell Touts Strong Growth: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Muted, Front-End Lags as Powell Reinforces Fed Stance
Oil Recovers as U.S. Stockpiles Seen Dropping Amid Supply Bubble
PRECIOUS: Gold Falls to Lowest in a Year on Fed View, Dollar

◎欧州債:イタリア債が上昇、10年債利回り2.50%割り込む

  17日の欧州債市場は、イタリア10年債利回りが5月以降で初めて2.50%を下回り、価格は上げ幅を拡大した。夏季に悪材料の発生がないと見込まれることからポジションをロングにする取引が優勢となった。薄商いの中でドイツ債も上昇を継続。パウエル米FRB議長の議会証言を控え、ドイツ債先物の出来高は最近の平均の66%程度にとどまった。

  夏季は高利回り債のキャリーに妙味があるとされ、イタリア債先物は123ティック上昇の129.75。材料不足の中、次の関門は10月前に提出される予算案になる公算。

  ロンドンのトレーダーによると、キャリー需要がイタリア短期債の堅調を後押ししている。モルガン・スタンレーのストラテジストらは、同国10年債の重要な水準として2.50%を挙げていた。

  ドイツは2年債を30億ユーロ発行。応札倍率は前回の1.2倍に対し2.5倍、実質応札倍率も0.9倍から2.0倍へと上昇。
原題:BTPs Surge as Summer Carry Sought; End of Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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