1950億ドル規模の中国P2P業界、業者破綻続出で資金返還ラッシュ

  • 6月に80社、7月の2週間で57社以上が破綻-一部で取り付け騒動も
  • P2P金融の数社はIPO計画も、もはや実現は不透明

中国では貸し手と借り手をインターネット上で結び付ける「ピア・ツー・ピア(P2P)」金融から、資金を引き出そうと貸し手が殺到している。1950億ドル(約21兆9700億円)規模に成長した同国のP2P業界は、現在急速に縮小している。リスクの高いシャドーバンキング(影の銀行)を取り締まりながらもパニックを引き起こさないよう、中国当局に制御能力が必要とされている。

  P2P業者を巡っては、デフォルト(債務不履行)や突然の閉鎖、資金凍結を伝える報道が続いており、不安に駆られた貸し手が資金返還を求めて業者のオフィスに押しかけるケースも見られている。P2P金融専門ポータルサイト「網貸之家」によると、6月には80の業者が破綻。7月の2週間で新たに57以上がこれに加わった。同サイトでは事業停止や投資家への支払い遅延、別事業への移行、顧客資金の持ち逃げ、警察の捜査対象入りを破綻業者の定義としている。

  マッコーリー・キャピタルの台北在勤アナリスト、許世德氏は「小規模な業者は投資家の信頼を失った。生き残れるか分からないからだ」と指摘。現在ある約2000の業者のうち、生き残れるのはほんの一握りとなる公算が大きいと語った。

  P2P金融の数社は新規株式公開(IPO)を計画しているが、淘汰(とうた)が進む中で実現が危ぶまれている。P2Pの混乱が銀行のウェルスマネジメント商品に波及する兆しはほとんどないものの、10兆ドル規模に上るシャドーバンキング業界の大半には、デフォルト増加と経済成長の減速、高リスク投資への暗黙の保証に対する当局からのけん制など、同様の逆風が吹いている。

  中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)にファクスでコメントを求めたが、応答はなかった。同国のP2P業界は約5000万の登録ユーザーを抱える。融資残高は1兆3000億元(約22兆円)で、ほとんどの場合は返済期限が短い。

Shutting up Shop

The number of failed Chinese P2P firms has surged since 2013

Source: Yingcan Group

Note: Failed platforms include those that have been unable to repay investors, come under police investigation, halted operations, transformed into other businesses, or had operators flee with client funds. Data as of June 2018

原題:Panic Roils China P2P Lenders as Savers Rush to Pull Cash (1)(抜粋)

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