Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

勢いづくパリ、フランクフルト優位失う恐れ-英からのバンカー争奪戦

  • 欧州各地に広く仕事を分散する動きは警戒シグナルだとFMF
  • 「確実と考えられていた利益を失うリスクがある」とFMF

フランクフルトは、英国の欧州連合(EU)離脱の影響から逃れようとするバンカーを呼び込む取り組みに力を入れてきたが、勢いが失われる危険がある。

  ロンドンからの人員の誘致合戦で、パリがフランクフルトに追い付いてきているように見えるほか、幾つかの金融機関は単一の拠点を築くのではなく、EU域内の幾つかの場所にスタッフを分散させる道を選択している。金融センター化の推進団体「フランクフルト・マイン・ファイナンス」(FMF)によれば、そのような状況はフランクフルトを失望させる結果を招く恐れがある。

  FMFのマネジングディレクター、フーベルトゥス・フェト氏は「移転先のあらゆる選択肢を残しておくために大部分の銀行が欧州各地に広く仕事を分散しようとしており、それは明らかな警戒シグナルだ。ドイツの観点からすれば、確実と考えられていた利益を失うリスクが存在する」と指摘する。

  米銀JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス・グループは、英国のEU離脱への緊急対応策として、EU域内の複数の拠点に行員を異動させる計画だ。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は昨年後半の段階で、当初セールスおよびトレーディング担当者200人前後をフランクフルトとパリに移す方針を明らかにしていた。

  ロンドンに拠点を置くEUの銀行監督機関、欧州銀行監督機構(EBA)の移転先が昨年11月にパリに決まり、フランクフルトとダブリンは退けられた。フェト氏はフランス政府の働き掛けを受けたこの決定について、フランクフルトの雇用に影響を与えるのは間違いないとしながらも、英EU離脱の結果、今後5年で最大1万人の職が創出されると引き続き予想している。

原題:Frankfurt Losing Edge in Brexit Race After Paris Gains Ground(抜粋)

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