ドル・円小幅高、FRB議長証言控え買い先行も上値限定ー112円前半

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  • 朝方の112円24銭から一時112円57銭まで上昇後は伸び悩む
  • ドルは112円台中心に推移しそう、米利上げ継続姿勢確認へーFPG

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅上昇。米国時間のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言での米利上げを巡る発言に注目が集まる中、ドル買い・円売りが先行したが、上値は限定的となった。

  17日午後3時10分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=112円40銭。朝方に付けた112円24銭から一時112円57銭まで水準を切り上げた後は伸び悩んだ。

  FPG証券の深谷幸司社長は、「貿易摩擦などの不透明感はあるが、米景気はしっかり。パウエルFRB議長は米利上げを漸進的に進めることが適切と発言するのではないか。米利上げ継続姿勢を確認することになると思う」と指摘。「ハト派的な発言があればドルが軟調になる可能性もあるが、米指標は堅調なのでそれは想定しにくい。ドル・円は112円台を中心に推移しそうだ」と述べた。

  パウエル議長は17日の米上院銀行委員会で、半期に一度の議会証言を行う。同議長は12日のラジオ局のインタビューで、米国経済は良好との認識を示しつつ、貿易摩擦をリスク要因に挙げた。

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  米商務省が16日に発表した6月の米小売売上高は前月比0.5%増加となり、市場予想と一致した。前月は1.3%増(速報値0.8%増)に修正された。米2年債利回りは同日、一時2.61%程度と2008年8月6日以来の高水準を付け、この日の時間外取引では2.60%前後で推移。日経平均株価は続伸し、一時200円超の上昇幅となった。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、「ドル・円の上昇は、リスク環境が安定している中で株高を受けてクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)がしっかりしていることが大きい。リスク環境が良好な背景として、市場が貿易戦争に慣れてきていることはある」と分析。「市場は徐々に夏枯れ相場の様相。ドル・円の上昇機運そのものは維持されているが、112円50~80銭は足元の相場の高値圏。新たに材料伴わないと追いかけて買うのは難しい」と語った。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、ほぼ変わらずの1ポンド=1.3239ドル。ポンド・円相場は0.1%高の1ポンド=148円80銭。英下院は16日、欧州連合(EU)離脱関連法案の関税などに関係する2件の修正を僅差で可決した。この日は英雇用統計が発表されるほか、英中銀イングランド銀行のカーニー総裁やカンリフ副総裁が議会証言を行う。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づき推計される8月の英利上げ確率は17日時点で82.3%程度。

  FPG証の深谷氏は、「英国はEU離脱の話で政治的にもめており不安定。英国は景気・金利よりも政局の安定の方が重要」と指摘。ポンド・ドルについては、「何かあればポンド安方向に行きやすい。英利上げ観測はあるが、米利上げ観測もあるので上値は重い」と語った。

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