【個別銘柄】任天堂やキリンHD上昇、ハモニック急落、FA関連下げ

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  • ゴールドマンは任天堂「買い」に格上げ、キリンはセブンで生ビール
  • ハモニックは受注4割超減少、安川電やTHKなどにも業績先行き懸念

17日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  任天堂(7974):前週末比2.5%高の3万7390円。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「中立」から「買い」に上げた。株価は1月のピークから3割ほど下げたが、利益の根源であるコンテンツIPの価値やスイッチプラットフォームが将来的に創出し得るデジタル配信や定額制からの利益への見通しは変わっていないと指摘。コアユーザーのソフト購入意欲も高く、オンライン対戦のメジャー化もあり、デジタル課金は大きな利益ドライバーになると予想する。目標株価は4万7000円。

  コロプラ(3668):2.6%高の764円。スマートフォンゲーム「白猫プロジェクト」を任天堂の家庭用ゲーム機スイッチ向けに開発する。発売は2020年を予定。同ゲームは、発売から4周年を記念し、ゲームに一定期間ログインするだけでキャラ・武器合計最大100回以上ガチャが引けるなどのキャンペーンを実施している。

  キリンホールディングス(2503):3.1%高の2997.5円。毎日新聞は15日、コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパンとキリンビールが組み、首都圏数店舗でビールサーバーによる生ビールのテスト販売をSサイズ100円で始めると報道。注目が集まり過ぎて体制が整えられないとし、17日からの販売を中止したとも同紙電子版は伝えた。みずほ証券はリポートで、国内ビール事業の構造改革の一環として注目、治安への影響など留意すべき点もあるが、仮に全国展開すると13年以降のカウンターコーヒーと同様、消費行動に変化を促す可能性があると指摘した。

  ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324):700円(15%)安の4025円とストップ安。4ー6月期(第1四半期)の単体受注高は前年同期比47%減の95億4600万円、売上高は47%増の123億円だった。みずほ証券は、受注高は11四半期ぶりの減少、第1四半期からの調整局面入りは想定通りだが、キャンセルの発生や調整規模が想定以上と指摘。高水準の受注残高を抱え、当面は増収基調が続くとみられるが、低調な受注推移が第3四半期まで続いた場合、業績も調整局面入りするリスクが高まるとの見方も示した。

  FA・制御機器関連銘柄:安川電機(6506)が7.3%安の3605円、THK(6481)が6.8%安の2969円、ナブテスコ(6268)が7.4%安の3190円など。精密制御減速装置のハーモニック・ドライブ・システムズの受注急減を受け、工場自動化(FA)や制御機器関連企業の業績の先行き懸念が広がった。また、中国の国家統計局が16日に発表した4ー6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増と、1ー3月期の6.8%増から減速。中国の設備投資動向も不透明視された。

  三菱電機(6503):2.8%安の1413.5円。マッコーリーキャピタル証券は、投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」へ下げた。FA需要に循環的な減速を示す証拠が依然確認できるとし、向こう6-12カ月間は株価が引き続き逆風にさらされるとの見通しを示した。日本電気制御機器工業会がまとめた制御機器セクターの4-5月期の出荷実績は前年同期比4%減、日本の工作機械セクターの6月の受注の伸びは前年同月比11%増と5月の15%増や昨年10月の50%増から一層の減速を示した、と指摘している。

  パソナグループ(2168):17%高の1924円。18年5月期営業利益は前の期比46%増の65億3900万円と従来計画の56億5000万円を上回った。エキスパートサービス(人材派遣)やインソーシング(委託・請負)などが好調、売上高が11%増えた。グループ各社のITシステム基盤共通化による効率化も寄与。19年5月期の営業利益計画は前期比27%増の83億円と計画、期末配当は1株14円と前期から1円の増配を見込む。

  セガサミーホールディングス(6460):3%高の1918円。みずほ証券は投資判断「買い」を継続、目標株価を2200円から2300円へ上げた。4月より受け付け開始のパチスロの新基準機(6号機)の試験適合状況は期待以上に順調なペースで、業界全体にポジティブな印象と指摘。実際、いくつかの6号機タイトルが投入されないと楽観視もできないが、20年3月期のパチスロ販売市場および同社の販売台数の急回復へのコンビクションは高まってきているとした。

  アルパイン(6816):3.2%高の2536円。物言う株主で知られるヘッジファンドの米エリオット・インターナショナルが共同でアルパイン株5.12%を保有していることが分かった。大量報告書によると、保有目的は投資。状況に応じ発行会社などと議論し、重要提案行為を行うとしている。

  東宝(9602):4.7%安の3260円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比27%減の128億円。主力の映画事業で「映画ドラえもん のび太の宝島」「名探偵コナン ゼロの執行人」など定番アニメ作品、「ボス・ベイビー」は高稼働だったが、邦画実写作品でヒット作がなく、前年同期に「シン・ゴジラ」のパッケージ販売があった反動も大きかった。不動産事業は道路、不動産保守・管理は増収だったが、不動産賃貸で日比谷シャンテのリニューアル費用を計上し減益。前期比2割減の380億円を見込む19年2月通期計画は維持した。

  タマホーム(1419):21%高の1227円。18年5月期営業利益は前の期比19%増の46億5300万円。主力の住宅事業は引き渡し棟数が増加した半面、価格と利益率を抑えた地域限定商品の比率が高くなったほか、採用強化による人件費の上昇などが重しとなったが、マンション販売を含む不動産事業の利益が伸びた。19年5月期は14%増の53億円を計画、1株配当は45円と前期比15円の増配を見込む。

  島精機製作所(6222):5.7%高の6130円。カジュアル衣料のユニクロを展開するファーストリテイリング(9983)と戦略的パートナーシップを強化する。既に設立している合弁会社を通じ、1着丸ごと編み機から直接編み上がるホールガーメント商品(無縫製ニット製品)の海外量産を促進するほか、新たなニット商品を共同開発する。

  ディップ(2379):6.7%高の3095円。ジェフリーズは13日に開かれた第1四半期(3ー5月期)の決算説明会について、コア事業「バイトル」の着実な回復を確認することができたと評価した。アルバイト情報の「バイトル」は、売り上げの伸び率が18年2月期第4四半期の前年同期比9.9%増から11.5%増へやや加速、平均月間契約者数も2.9%増から5.8%増へ加速し、1社当たり月間売り上げも5.3%増と堅調な結果だったと指摘。説明会でサプライズがなかったことはポジティブとし、投資判断「買い」を継続した。

  ドトール・日レスホールディングス(3087):1.5%安の2062円。3-5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比15%減の27億4200万円。コーヒーチェーン店のドトールコーヒーグループが振るわず減収、「洋麺屋五右衛門」や「星乃珈琲店」などの日本レストランシステムグループではアルバイトの時給増などで人件費が増えた。19年2月通期計画は前期比2.3%増の106億円を維持。

  ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884):7.2%安の929円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比45%減の1億3900万円。前期にグループ化したヤマニ野口水産などのフル寄与、今期グループ化したおむすびころりん本舗の寄与で売上高は16%伸びたが、製造事業での原材料価格高騰や労務費の増加、販売事業での本社移転費用などの発生が響いた。

  前澤工業(6489):12%高の480円。18年5月期の営業利益は前の期比3.7倍の10億7000万円。上下水道、農業用水・河川向けメンテナンス事業が好調、バルブ事業の減益や水処理機械設備など環境事業の損失を吸収した。19年5月期は9.3%増の11億7000万円を計画。また、21年5月期までの中期3カ年経営計画も公表、最終年度の営業利益目標を16億円、営業利益率は5.2%とした。重点施策としてバイオガスプラントや膜ろ過、水流制御技術を使う成長事業の確立を掲げた。

  住江織物(3501):16%高の2769円。18年5月期の営業利益は前の期比73%増の22億4700万円。国内や中国、タイでの良好な自動車販売から自動車・車両内装事業が堅調、原材料費や物流費の高騰を吸収した。19年5月期は、インテリア事業の再構築や為替の影響で0.4%減収を見込む半面、自動車内装需要の継続から営業利益は38%増の31億円を見込む。

  物語コーポレーション(3097):8.1%高の1万170円。6月の既存店売上高は前年同月比4%増と2カ月ぶりにプラス転換。焼肉、ラーメン、お好み焼き、寿司・しゃぶしゃぶ食べ放題の「ゆず庵」など各部門ともプラスだった。18年6月通期では既存店が前の期比3.2%増、全店売上高は14.7%増だった。

  システムインテグレータ(3826):12%高の1130円。3-5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比81%増の1億4100万円。主力のERP(経営資源管理)事業がパッケージ製品中心に大幅に増収増益、データベース開発支援ツールなどオブジェクト・ブラウザー事業の減益を吸収した。また、不採算案件に関する損害賠償請求の調停申し立てついて東京地方裁判所から和解案が示され、引当金を特別損失として計上する半面、繰延税金資産計上の影響も踏まえ、19年2月期の純利益計画を3億4800万円から前期比49%増の5億1500万円に上方修正した。

  アイモバイル(6535):2.7%安の1031円。東海東京調査センターは投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」、目標株価を1500円から1200円に下げた。人員増加や企業の合併・買収(M&A)などで計画以上にコストが増えているとし、18年7月期の営業利益は会社計画の24億円を下回る22億100万円と予想、来期を27億円から24億2000万円、再来期を30億円から26億9700万円に減額した。

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