ロス米商務長官:保有株を全て売却する-政府倫理局の指摘に対応

  • インベスコ株などの不十分な売却、刑法違反につながる可能性も
  • 信頼回復に向け、倫理規定で認められていた保有株を全て売却へ

ロス米商務長官は12日、保有する株式全てを売却すると表明した。利益相反を招きかねない資産の不十分な売却は「深刻な刑法違反の可能性」を生じさせたと政府倫理局が指摘したことを受けた。

  ニューヨークの実業家だったロス氏は長官就任の議会承認後90日以内に、投資運用会社インベスコの株式を含むさまざまな保有資産を、より複雑な資産は180日以内にそれぞれ売却すると倫理規定の下で宣言していた。

  ところが、政府倫理局が最近届け出た報告書で、少なくとも2000万ドル(約22億5000万円)相当のインベスコ株を含む資産が意図的でないにせよ期限までに売却されていなかったことが判明。同局のアポル局長代行はロス氏宛ての書簡を12日公表し、その中で、こうした不手際がトランプ政権への国民の信頼に「悪影響」を及ぼした可能性があると論じた。また、期限内の売却を目指した銘柄の処分に、商務省の倫理担当者への相談なしに空売りを用いた事実も指摘した。

ウィルバー・ロス氏

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

 
  同局長代行は、ロス氏の商務長官としての日程表や通信記録などの検証では利益相反関連の法律に抵触した問題は見つからなかったとも書簡で説明した。

  ロス氏は声明を通じ、自身が行っていた「投資は複雑で何百件もの項目が含まれていた」とし、誤りがあったことを認識し、商務省の倫理室と利益相反がないよう取り組んできたと釈明。その上で、国民の信頼を取り戻すため、倫理規定の下で保有が認められている株式を全て売却すると約束した。インベスコは2006年、ロス氏が共同創業したWLロスを買収した。

原題:Ross to Sell All Equity Holdings After Ethics Office Warning (1) (抜粋)

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