経済は「良好」だが、貿易摩擦はリスク:パウエルFRB議長

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  • 貿易摩擦の経済への影響を「予測するのは困難」
  • インフレ目標を達成したと勝利宣言するのは時期尚早

パウエルFRB議長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、米経済は良好との認識を示しつつ、幅広い輸入品に対する高関税賦課が長期間続けば、成長に打撃を与えかねないと警告した。

  パウエル議長は12日、ラジオ局アメリカン・パブリック・メディアの番組でインタビューに応じ、「米経済は非常に良好」で失業率が近年まれに見る低水準にあり、インフレ率は当局の目標とする2%に近いと述べた。一方で、広範囲の高関税が長期間賦課されることになれば、貿易摩擦が米経済にマイナスになる恐れがあると警告。「通商政策変更による経済への影響を巡る懸念の高まりを耳にしている」と付け加えた。

Minding the Trade Gap

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Source: U.S. Commerce Department

Note: Data are for 2017, goods and services

  ただパウエル議長は、貿易摩擦がどう展開するか予測するのは困難だとも述べた。トランプ政権はこの取り組みについて、輸入品に対する障壁の引き上げではなく引き下げを他国に促すものと説明しており、実際にそうなれば米経済にプラスになると議長は語った。

  パウエル議長は金融当局の利上げが後手に回ってインフレ高進や資産バブルを招くリスクと、性急に利上げして経済をリセッション(景気後退)に陥れるリスクのバランスを取ろうとしていると述べた。トランプ政権が利上げを急がないよう求め、連邦準備制度の独立性を損なおうとしているとの懸念については「この面において私に本当に懸念させることを言ってきた政権当局者はいない」と一蹴した。

  来週議会証言する予定の同議長はまた、労働市場が極めてタイトな中で労働力不足でも賃金やインフレの伸びが依然として緩慢だという、広範囲にわたる報告が突き付ける「難問」に言及。「雇用主から労働者を見つけられないという声を聞いているが、なぜ賃金上昇が加速しないのだろうか」と述べた。

  同議長はインフレ率について「ちょうど2%に達したところだ。よって当局の目標に非常に近い」としながらも、「目標を達成したわけではない」として、まだ勝利宣言する状況にはないとの考えを示した。  

原題:Fed’s Powell Says Economy in Good Place as Trade Risks Mount (1)(抜粋)

(議長発言を追加して更新します.)
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