7月12日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:逃避通貨が対ドルで下落、リスク選好の動き戻り

  12日のニューヨーク外国為替市場では逃避通貨がドルに対し下落した。貿易摩擦への懸念を和らげる動きが米中政府関係者から出る中、リスク選好の動きが戻ってナスダック総合指数が過去最高値を更新した。

  スイス・フランや円は、安全な逃避先としての需要後退を受けて下落した。一方、商品相場が全体的にやや持ち直したことで、主要10通貨では資源国通貨が最も好調となった。6月の米消費者物価指数(CPI)が前月比の伸びが予想より小幅だったことを受け、ドルは主要通貨の大半に対し下落した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルは対円で0.5%高の1ドル=112円55銭、対ユーロでは0.1%未満安い1ユーロ=1.1672ドル。

  ムニューシン米財務長官はこの日、関税の経済への影響を注視していると述べた。一方、中国商務省が出した声明は貿易摩擦の責任は米国にあるとの見解を含んでいたが、語調は和らいだと受け止められた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、米経済は良好との認識を示しつつ、貿易摩擦はリスクであり、インフレはまだ目標に完全に達していないとの見方を示した。

  ドルは円に対し112円63銭で日中高値を付け、大半の時間において高値付近での推移となった。米短期国債の利回り上昇が背景。

欧州時間の取引

  主要通貨が小動き。米CPIや欧州中央銀行(ECB)政策委員会の議事要旨公表を控え、ドルは円に対し6カ月ぶり高値を付けた。 
原題:Haven Currencies Fall Amid Stronger Risk Appetite: Inside G-10(抜粋)
Stocks Rally Amid Lull in Trade War as Tech Leads: Markets Wrap
Dollar Consolidates Advance Before CPI, ECB Account: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株上昇、貿易戦争で中国の語調に変化

  12日の米株式相場は上昇。米国による新たな関税警告に対し、中国が直ちに報復計画の手段を具体的に示すことを控えたことから、市場の懸念が和らいだ。

  • 米国株は上昇、貿易戦争で中国の語調に変化
  • 米国債は変わらず-10年債利回り2.85%
  • NY原油はほぼ変わらず-北海ブレントは上昇
  • NY金は上昇、米消費者物価指数の伸びが予想下回る

  S&P500種株価指数は終値ベースで2月以来の高値。中国当局者らはトランプ米大統領が新たな関税を警告したことに対し、語調を和らげているようだ。この日はテクノロジー株が上げを主導。ナスダック総合指数は最高値に上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比0.9%高の2798.29。ダウ工業株30種平均は224.44ドル(0.9%)上げて24924.89ドル。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りがほぼ変わらずの2.85%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は小幅安。一方でロンドンICEの北海ブレントは反発した。この日は世界の供給が不足するのか、十分なものになるのか判断に迷うような材料が示された。

  国際エネルギー機関(IEA)は月間リポートで、石油輸出国機構(OPEC)はベネズエラやイランなどからの供給減少をカバーするため、限界近くまで生産を増やす必要があるかもしれないと指摘。一方リビアは、政治的混乱の影響で操業が停止していた油田での生産を増やす方針を示した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は5セント(0.1%未満)下げて1バレル=70.33ドル。ロンドンICEの北海ブレント9月限は1.05ドル(1.4%)上昇し74.45ドル。

  ニューヨーク金先物相場は上昇。米消費者物価指数の伸びが予想を下回ったことで、インフレ加速により当局の利上げペースが速まるとの懸念が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.2%高の1オンス=1246.60ドル。

  ボーモント・キャピタル・マネジメントのマネジングパートナー、デーブ・ハビランド氏は「市場で現在起きているのは、関税が極めて強い不透明感をもたらしているということだ」と指摘。「日々、行きつ戻りつしており、市場はニュースに過剰反応、または感情的に反応しやすくなっている。不安や不確実な要素が影響し、毎日が綱引きの状態だ」と続けた。

(更新前の記事で第3段落のS&P500種の数字を訂正済みです)
原題:Stocks Rally Amid Lull in Trade War as Tech Leads: Markets Wrap(抜粋)
Oil Recovers From Plunge Amid Conflicting Global Supply Signals
SPDR Gold MiniShares Doubles Assets as Low Fee Lures Investors

◎欧州債:イタリア債が上昇、入札を順調に消化

  12日の欧州債市場では、薄商いのなかドイツ債が小幅に上昇。アジア時間でリスク選好の動きが優勢だったため朝方は下落したが、上げに転じた。アイルランド国債は10年債と30年債が入札を受けて下げ幅を拡大。イタリア債は入札を順調に消化し、短期債を中心に上昇した。

  イタリア3年債入札の応札倍率は1.96倍で、2007年4月以来の高さ。2033年償還債は1.46倍、38年債は1.44倍だった。

  アイルランド10年債の応札倍率は1.75倍で、前回の2.48倍から低下。2045年償還債は1.73倍で、前回の1.52倍から上昇した。
原題:Italian Bonds Rally in Quiet Trading; End of Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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