ゴールドマン:米決算発表控えた市場の憂鬱、株高招く公算大きい

  • 市場はリスク抑制済み、決算が予想上回れば株価は上昇と予想
  • 長期的な増益見通しが現実になれば相場の割安感は強まる可能性

米株式市場は重大な局面で企業の決算発表シーズンを間もなく迎えるが、トレーダーは前回の展開を思い出して憂鬱(ゆううつ)だ。

  前回4月の発表シーズンは、それまでの2カ月に2回の急落局面があったにもかかわらず、相場は企業利益の24%急増を受けても大して反発しなかった。その後、相場は確かに持ち直してきてはいるが、S&P500種株価指数は3回にわたって突破できなかった水準の目前にある。7月の決算発表シーズンでも相場が再び不調となれば、どうだろうか。

  まあ落ち着いてと言うのはゴールドマン・サックスだ。状況が十分に変化したため、4月のような展開の繰り返しは恐らくないという。チーフ米国株ストラテジスト、デービッド・コスティン氏は、年前半の市場にどのような高揚感が広がっていたとしても、それが消えてから久しいため、強気派は元気を出すべきだと促す。4月にかけて積極的にポジションを取っていたヘッジファンドの顧客も今は一段と慎重な姿勢で、エクスポージャーはここ1年のレンジの底に近いという。

  クリアブリッジ・インベストメンツの投資ストラテジスト、ジェフ・シュルツ氏は電話取材で、「1-3月(第1四半期)決算発表シーズンにかけてが楽観論のピークだった」と指摘。「今は真逆の状況で、楽観論から悲観論に転じている。企業が予想水準に到達できる限り、市場はそうした企業を罰するよりも彼らに報いると思う」と語った。

  ファンダメンタルズ面をみると、4-6月(第2四半期)の決算は第1四半期とよく似た内容だろう。S&P500種構成企業の増益率は前年同期比20%、増収率は8%と予測されており、2011年以降で最高だった前四半期さながらの結果が見込まれている。

  4月以降、S&P500種は約8%上昇したものの前進は着実とは言えず、2月と3月、6月に再突破できずに失速へとつながった水準を乗り越えられると証明できていない。1月に初めて達した2800の大台を目前に、米銀決算発表が13日始まる。S&P500種は10日に4営業日続伸し、一時2795.58まで上昇した。

  バリュエーション(株価評価)は1月以降、それほど問題にならなくなっている。利益拡大と株価下落のおかげだ。現在の水準では、S&P500種の予想株価収益率(PER)は17.5倍と、過去5年の平均と同水準。アナリストらは19年と20年も2桁の増益率を予想しており、前回の決算発表シーズン以降、予想は安定して推移している。こうした長期的な見通しが現実になれば、相場はこの先、割安感が強まるばかりだ。来年の1株利益予想176ドルを基にすると、S&P500種のPERは15.9倍に低下する。

原題:Goldman Says Market Melancholy Is Recipe for Big Earnings Season(抜粋)

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