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Photographer: Bloomberg/Bloomberg

株式クオンツ、6月パフォーマンスはこの8年で最低

  • AQRのファンドはマイナス4.8%-運用開始以降で最低
  • 逆方向に動く傾向のある複数のファクターが一律に低下
A monitor displays a S&P 500 Index (SPX) chart on the floor of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Friday, March 2, 2018. U.S. stocks fell, with megacaps bearing the brunt of selling, while Treasuries slipped with the dollar as investors assessed the impact of a potential trade war.
Photographer: Bloomberg/Bloomberg

クオンツファンドに厳しい夏が到来した。ウォール街の推定によると、システム売買を行う株式トレーダーの幾つかは主要ベンチマークに対し、この8年で最悪のリターンを強いられている。

  収益性や株価ボラティリティーなどの特性に基づき銘柄を分析するファクター投資は、株式市場全体が持ちこたえる中でリターンが悪化した。ブルームバーグが集計したデータによると、クオンツ系で最大規模の一つ、AQRキャピタル・マネジメントの「AQRエクイティ・マーケット・ニュートラル」(運用資産19億ドル=約2130億円)は6月リターンがマイナス4.8%と、2014年の運用開始以来最悪の月間パフォーマンスを記録。年初来ではマイナス8.7%に悪化した。これに対しラッセル1000指数のトータルリターンはプラス5.8%。

  株式市場にボラティリティーが戻り、景気に対する不安が高まる中、年初から苦戦するクオンツにとっては踏んだり蹴ったりの状況だ。その背景の一つとして、逆方向に動く傾向のある複数のファクターが前月は一律に低下し、マイナスを互いに相殺できなかったことがある。市場全体の価格変動の影響を抑えながら割安銘柄に賭けるバリューのマーケットニュートラル型は11年以後で最悪の四半期となり、テクノロジーなどパフォーマンス好調な銘柄に賭けるモメンタムは、月間ベースでこの2年余りで最大の下げとなった。
             
           

Together We Fall

           
  AQRのジャック・フリードマン社長は「この特定の期間はバリュー投資にとって厳しいパフォーマンスとなった」と述べ、「モメンタムやクオリティーのような補完テーマがバリューのアンダーパフォーマンスを和らげるのに十分な上昇をしなかった」と説明した。
 
  バンク・オブ・アメリカ(BofA)によれば、大型のアクティブ型クオンツ投信で6月にラッセル1000指数をアウトパフォームしたのはわずか17%で、この8年余りで最も少なかった。同行がデータを取るファンドの平均リターンはプラス0.1%で、市場全体のプラス0.6%を下回る。バンガード・グループが運用する16億ドル規模のマーケット・ニュートラル・ファンドはマイナス1.8%と、この1年余りで最低を記録した。バンガードの広報は運用成績に関してコメントを控えた。
  
  クレディ・スイス・グループのリスクアドバイザリー担当責任者マーク・コナーズ氏は、貿易に加えて原油価格の不安定化をもたらした供給を巡る懸念がクオンツのリターンを悪化させた可能性があると指摘。「原油や金利が想定外の動きをすると、モメンタムやバリューなどを含むその他のファクターに予期せぬパターンが結果として生じることはよくある」と説明した同氏は、「クオンツファンドにリターンの差別化をもたらす特別なファクターにも影響を与える」と述べた。
          
 

Rocky Quarter

原題:Equity Quants Reel From Worst Run in 8 Years as AQR Gets Hit (1)(抜粋)

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