ユニクロのファーストリテイリング、3-5月期営業益37%増の684億円

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  • 「アジアが成長すればグローバルトップも見えてくる」-岡﨑CFO
  • 欧米でのブランド力強化が重要、フェデラー選手との契約はプラス
Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg
Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

衣料品ブランド「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは3-5月期の営業益が前年同期比37%増の684億円だったと発表した。

  気温が高く推移したことから国内ユニクロ事業で夏物の販売が好調だったほか、ネット通販の拡大が収益を後押し。海外ユニクロ事業では中国や韓国、東南アジア、オセアニア地区での堅調が支えた。米国での赤字幅縮小は継続しており、来期(2019年8月期)の黒字化に向け着実に前進している。

  ブルームバーグが集計したアナリスト4人の予想平均591億円を上回った。純利益は93%増の442億円、売上高は12%増の5174億円だった。今期(18年8月期)の業績予想は従来の水準に据え置いた。

  同社の発表によると、中国に台湾や香港を加えた中華圏でのユニクロ事業で春夏商品の立ち上がりが順調だったことなどから既存店舗の売上高は2桁増となった。東南アジア、オセアニア地区でもポロシャツやショートパンツなどの販売好調に支えられ、既存店売上高が2桁増だったとしている。

アパレルで世界首位へ

  Fリテイリの前期の年間売上高は1兆8619億円でギャップを抜き世界のアパレル製造小売業で3位となった。1位の「ZARA(ザラ)」を展開するスペインのインディテックスの売上高は3.3兆円(18年1月期)、2位はへネス・アンド・マウリッツ(H&M)の2.6兆円(17年11月期)。Fリテイリの9-5月期の売上高は1兆7041億円と2位のH&Mの背中も視野に入った。

  同社の岡﨑健最高財務責任者(CFO)は12日の会見で「アジアの中産階級人口の爆発的な増加がいずれ来る」と指摘。同社の本拠地ともいえるアジアの市場が成長することで、「おのずとわれわれのグローバルトップのポジションも見えてくる」と話した。

  野村証券の青木英彦アナリストは10日の電話取材で、機能性を売りにしている同社は若者から高齢者までを顧客層としており、「ファッションを中心としている競合社とは異なる。完全に顧客を奪い合っているわけではない」と指摘。今後も世界順位を上げていく可能性は「十分あり得る」と説明した。

  岡﨑氏はアパレル業界においてブランド力を確立するためには、欧米で認知度を高める必要があるとも指摘。同社は今月、テニスの4大大会の一つウィンブルドン選手権で8回の優勝経験を持つロジャー・フェデラー選手との契約を公表している。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、トーマス・ジャストラブ氏は10日のメール取材で、フェデラー氏との契約は欧米でのブランドイメージ向上に繋がるとし、同社は今後も欧米で人気のあるスポーツ選手や音楽家、俳優との契約締結を模索するだろうと話した。

  米中間で加熱している貿易問題について岡﨑氏は「影響は限定的」と説明。米国の消費者への影響を考えると衣料品への関税措置発動の可能性は高くないと見ているが、同社は生産拠点の多角化を進めており仮に発動されたとしても対応できると話した。

(12日配信の記事で第2段落の来期の決算月を訂正しました.)
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