7月11日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数が大幅上昇、貿易懸念でー円は一時112円台

  11日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要10通貨の全てに対し上昇。米中貿易摩擦の悪化がリスクに対する市場心理を圧迫し、世界経済の成長が減速する中で中国が人民元安に誘導するとの懸念が高まった。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は商品相場の軟調を背景に上昇。一時は0.8%上昇し、1週間ぶりの高値を付けた。ニューヨーク原油相場は5%下落した。

  ドルは対円で一時112円17銭と、1月10日以来の高値を付けた。5月21日の高値で主要な抵抗線である111円40銭を上抜いた。過去3年間の下降トレンドラインも突破し、広範なドル買いを誘った。次の主要抵抗線は1月8日に付けた年初来高値の113円39銭。

  ニューヨーク時間午後4時55分現在、ドル指数は前日比0.7%上昇。ドルは対円で0.9%高の1ドル=111円98銭、対ユーロでは0.6%高の1ユーロ=1.1675ドル。

  カナダ・ドルは、カナダ銀行(中央銀行)が政策金利を予想通り0.25ポイント引き上げ、追加利上げの可能性を示唆した後に上げ幅を縮小した。米ドルに対しては0.7%安。

欧州時間の取引

  世界的な貿易摩擦への懸念が再燃し中国元や資源国通貨が売られる中、ドル指数が上昇。ユーロは欧州時間に入ると欧州株安が重しとなって日中安値を付けた。
原題:Greenback Posts Biggest Gain Since Mid-June: Inside G-10(抜粋)
Dollar Advances as Commodity Peers Feel Trade Heat: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株が下落、貿易戦争巡る懸念再燃-原油も安い

  11日の米株式相場は下落。貿易戦争や地政学リスクを巡る懸念が再燃した。原油も大きく値下がり。一方でドルは上昇した。

  • 米国株は下落、貿易戦争の懸念が再燃
  • 米国債は上昇-10年債利回り2.84%
  • NY原油は急落、貿易戦争が経済成長に悪影響との懸念広がる
  • NY金は続落、ドル上昇が手掛かり

  S&P500種株価指数は2週間で最大の下げ。エネルギーや素材が最も大きく下げた。トランプ政権の貿易政策が影響し、商品の需要が後退するとの懸念が再び広がった。ダウ工業株30種平均の構成銘柄ではではキャタピラーやシェブロンが安い。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%安の2774.02。ダウ工業株30種平均は219.21ドル(0.9%)下げて24700.45ドル。米国債市場では、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.84%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は急落。米中の貿易戦争がエスカレートし経済成長に悪影響を及ぼすとの懸念が広がった。この日は米原油在庫の大幅減が示されたものの、貿易戦争を巡る不安が広がる中で、影が薄れた。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限3.73ドル(5%)安の1バレル=70.38ドル。ロンドンICEの北海ブレント9月限は5.46ドル下げて73.40ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続落。ドル上昇を手掛かりに売られた。トランプ政権が中国からの輸入品に対する新たな関税リストを発表したことで、米中の貿易戦争がエスカレートするとの見方が広がっている。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.9%安の1オンス=1244.40ドル。

  ジャナス・ヘンダーソンの株式共同責任者ジョージ・マリス氏は「過去3日間は静かな環境で市場も全般的に順調だった。いま市場は重大な状況に直面している」と続けた。

  ここ数日は貿易戦争に関する新たな懸念が出てこない中で、市場は企業決算や経済成長に注目していた。今後は企業決算と、貿易戦争を巡る不安の高まりとの綱引き状態が続くことになりそうだ。
原題:Stocks Decline as Oil Tumbles, Dollar Rallies: Markets Wrap(抜粋)
Crude Crumbles Under Trade War That Imperils Economic Growth
PRECIOUS: Metals Hurt by Dollar as U.S.-China Spat Escalates

◎欧州債:中核国の長期債が上昇、ドイツ債入札は堅調

  11日の欧州債市場では、中核国債が小幅上昇。2019年中に見込まれるECBの利上げ時期を巡って政策委員会内で意見が分かれているとの報道が伝わり、市場が動揺したが、長期債がアウトパフォームした。ドイツ債入札は大規模だった割に堅調。周辺国債は全般的なリスク敬遠の動きから下落した。

  ドイツ新発10年債入札の応札倍率は1.3倍と、前回の0.8倍から上昇。発行規模は通常の20億-30億ユーロよりも多い40億ユーロだった。入札後、ドイツ債は小幅に上昇。

  ポルトガルは2028年と34年償還債を発行。28年償還債の応札倍率は2.02倍、34年償還債は2.79倍。短期金融市場でみられるECBの0.1ポイント利上げが完全に織り込まれる時期は19年12月。
原題:Long-End Core Rises, Periphery Slips; End of Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為、米国株・国債・商品を更新します.)
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