超長期債が上昇、20年入札結果受け買い優勢ー円安・株高は重し

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  • 新発30年債利回り0.685%、新発40年債利回り0.795%にそれぞれ低下
  • 超長期債にはナチュラルな買い手がいるということーパインブリッジ

債券市場では超長期債相場が上昇。この日に実施された20年利付国債入札は、応札倍率が今年の最高水準と投資家需要の強さを示す結果となったことから、午後に入って超長期ゾーンを中心に買いが優勢となった。

  12日の現物債市場では、新発30年物59回債利回りが日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.685%に低下。新発40年物の11回債利回りは1.5bp低い0.795%と、3営業日ぶりの水準に下げた。一方、長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは0.5bp高い0.04%で推移した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「日本銀行の買い入れオペ減額や緩和策の副作用対応を巡る懸念で、超長期債について弱気な見方が多かったが、20年債入札の強い結果を受けて買い戻しが入った。やはり、超長期債にはナチュラルな買い手がいるということだ」と指摘。一方で「足元ではドル・円相場の上昇が重しになっている」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比1銭高の150円93銭で取引を開始。外国為替市場でドル・円相場が1ドル=112円台前半と1月以来の水準までドル高・円安が進む中、日経平均株価が反発して取引を開始すると、上値が抑えられて150円90銭まで下げた。午後には20年入札結果を受けて150円94銭まで値を戻し、結局は横ばいの150円92銭で引けた。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「20年債入札はしっかりした結果だったが、上値を追いかける動きはみられない。先物と5年、10年ゾーンは完全に膠着(こうちゃく)状態にある」と話した。

20年債入札

  財務省が実施した20年利付国債入札は、最低落札価格が100円10銭と、ブルームバーグがまとめた市場予想中央値の100円00銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.54倍と、前回の4.23倍を上回り、昨年12月以来の高水準となった。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は3銭と、前回の8銭から縮小した。

  SMBC日興の竹山氏は、20年入札について、「久しぶりの新発債とあって、参加者が多く、市場予想の範囲内で強い結果になった」と指摘。「20年債利回りはずっと抵抗線だった0.5%が、今では上限と意識されている。40年債の需給がしっかりしているため、フラット化の地合いが続いている」と言う。

過去の20年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債 不成立
5年債 不成立
10年債0.040%+0.5bp
20年債0.480%横ばい
30年債0.685%-0.5bp
40年債0.795%-1.5bp
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