Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

中国の報復、関税以外に選択肢-米企業狙った不買運動や通貨政策

  • 可能性は低いが最後の禁じ手は保有する米国債の一部放出
  • 中国が追加関税の税率を25%より高くする可能性も残る

米国のトランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆2000億円)相当を対象とした新たな関税リストを10日に公表したことを受け、中国は関税以外の幅広い報復措置で対抗する可能性がある。

  中国による米国産品輸入は約1300億ドル相当にとどまることから、中国が米国と同規模の報復関税を講じることは不可能だ。米国は昨年、中国から5050億ドルの物品を輸入した。

  中国は追加関税の税率を25%よりも高くすることもできるが、規制当局による米企業の監督を強化したり、認可に要する時間を長くしたりすることで米国に打撃を与えことも可能。米産品の発注を解約したり、消費者に不買運動を促したりすることもあり得る。

  ウォルマートやゼネラル・モーターズ(GM)など中国で大規模な事業を展開している米大手企業も事業拡大計画が阻まれる可能性がある。

  中国は過去、特に日韓両国に対し、こうした戦術を用いてきた。尖閣諸島を巡る対立が激化した2012年、日本車の中国販売は落ち込んだ。中国は昨年、在韓米軍へのミサイル防衛システム(THAAD)配備の報復措置として、中国から韓国へのパッケージツアーの販売停止を指示。韓国の旅行業界は打撃を受けた。

  また為替も利用可能だ。中国はこのところ人民元の一段高を容認し、貿易相手国を喜ばしてきたが、今後もそれが続く保証はない。人民元は6月中旬以来3%強下落と、アジア通貨で最も大きく下げている。

  さらに「核オプション」と呼ばれる禁じ手もある。中国が保有する米国債の一部放出だ。ただ中国の打撃も大きいことから可能性は低いとみられる。

原題:China Has Arsenal of Non-Tariff Weapons to Hit Back at Trump(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE