【個別銘柄】コマツなど中国関連やヤフー下落、出光興産は大幅続伸

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  • 米国は2000億ドルの対中関税リストを公表、中国は報復表明
  • ヤフーは自社株追加取得期待後退、みずほ証は出光と昭シェル格上げ

11日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  中国関連株:コマツ(6301)が前日比2.5%安の3098円、安川電機(6506)が1.6%安の4035円、日本郵船(9101)が2.2%安の2095円。トランプ米政権は10日、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆2000億円)相当の新たな関税対象リストを発表した。対象品目は衣料品、テレビ部品、冷蔵庫、その他のハイテク製品で、一般からの意見公募や公聴会が終わる8月30日以降に発効する可能性がある。発表に対し、中国商務省は報復せざるを得ないとした。貿易摩擦の激化が経済などに与える影響が懸念され、海運や機械、非鉄金属など中国経済成長の恩恵を受けやすい業種が下落率上位。

  ヤフー(4689):6.5%安の375円。坂上亮介最高財務責任者(CFO)が大株主の米アルタバが今後売却するヤフー株について、追加の取得は検討していないとの考えを明らかにしたと11日付の日本経済新聞が報道。手元資金は成長投資に優先的に振り向けるという。10日のヤフー株はアルタバの株式売却に対して約2200億円の自社株買いを実施することで需給不安が後退し、11%上昇していた。

  出光興産(5019)、昭和シェル石油(5002):出光興産が9.0%高の4675円、昭シェルが7.9%高の1815円。みずほ証券は両社の投資判断を「中立」から「買い」に上げた。両社が経営統合後の2020年3月期以降の3カ年累計5000億円以上の当期利益、当該利益の50%以上(うち自己株式取得で10%以上)を株主還元に充当すると発表したことについて、同業他社比で最も意欲的な株主還元方針を示しポジティブサプライズと評価した。

  ローム(6963):2.4%安の9510円。6月の売上高は前年比0-5%増、前月比では0-5%減だった。前年比では半導体素子やモジュールが5-10%増だったのに対しLSIが0-5%減にとどまった。ゴールドマン・サックス証券は、市場前提を下回る水準とした上で、19年3月期営業利益がブルームバーグによるアナリスト予想平均(663億円)に到達するには10%半ばの売上高の伸びが必要で、下振れする可能性が高いとした。同社に対する株式市場の期待は高過ぎるとの見方は変わらないとし、投資判断「売り」を継続。

  サイゼリヤ(7581):6.4%安の2081円。17年9月ー18年5月の営業利益は前年同期比20%減の64億2100万円と10日に発表した。ブルームバーグが算出した3-5月期営業利益は前年同期比21%減の27億円と、アナリスト4人の予想平均32億円を下回った。野村証券では、国内外とも苦戦、国内では原価も上昇しているとして、18年8月期営業利益予想を98億円から会社計画96億円を下回る92億円に減額した。

  良品計画(7453):5.2%高の3万4200円。JPモルガン証券では投資判断を「中立」から「オーバーウエート」へ上げた。中国事業での販売は事前想定に対しやや苦戦しているが、自助努力効果や同社業態のポジションなどから販売苦戦が長期継続し、成長期待が損なわれるリスクは限定的と分析。アジアでの長期成長期待は既に消滅しているなどとし、足元での株価調整は中長期投資の好機と判断した。

  MonotaRO(3064):6.9%高の5110円。6月の単体売上高は前年同月比23%増だった。SMBC日興証券は、営業日数調整後の伸び率は29%で好調持続、モバイルでの利便性を訴えるテレビ広告で新規獲得が順調だと評価した。18年12月期営業利益予想を142億円から前期比25%増の148億円(会社計画142億4900万円)、来期を178億円から187億円に増額。目標株価は4300円から5300円に上げ、投資判断は「アウトパフォーム」継続した。

  竹内製作所(6432):7.2%高の2572円。10日発表の3ー5月期決算は営業利益が前年同期比14%増の47億9400万円だった。みずほ証券では、四半期末の受注残高が前年同期比73%増と大幅に増加したことはポジティブと指摘。欧州向けミニショベルの新製品が特に寄与し、北米顧客からも高水準を維持しており、例年は在庫消化に向けて生産調整に入る下期以降も高稼働が続く可能性が高まったとみている。

  SUBARU(7270):1.6%安の3117円。ゴールドマン・サックス証券では10日午後に会社側が公表した中期経営計画について、日米通商政策の行方に不透明感がある上、完成車検査での不正に関する第三者委員会の調査中で、中期計画を議論するのにベストなタイミングとは言い難いと指摘。内容も全体的に真新しさに欠けるほか、18-20年度の3年間累計営業利益9500億円(1ドル=105円前提)は同証予想1兆2000億円強(同110円前提)に対し、為替を加味してもやや見劣りするとした。

  ビックカメラ(3048):6.6%高の1790円。17年9月ー18年5月期の営業利益は前年同期比38%増の215億円、京王調布や船橋東武、アピタ四日市など新規出店などで売上高が7.9%伸びた。野村証券は、第3四半期(3ー5月)では前年同期比32%増の81億円と同証予想と市場コンセンサスの75億円を上回って着地したと指摘、物流刷新の成果でEコマースは成長が加速しているとした。

  イオンモール(8905):4.9%高の1939円。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。目標株価は2900円を継続。株価は4月に発表された今期業績計画に対する失望などで下げた結果、賃貸等不動産の時価に基づく税引き後純資産価値(NAV)に対するディスカウント率が18%と、過去平均0.9%を大きく下回り、割安と指摘。イオンモールの主要顧客である低中所得世帯の賃金上昇は消費拡大につながるため同社に追い風とした。

  ドンキホーテホールディングス(7532):2.7%高の5290円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、6月の既存店売上高が前年同月比4.4%増だったことについて、生活必需品とインバウンド需要が盤石、季節商品も伸長し好調だったと指摘。天候不順や災害によってフェリーで来日する韓国人が減少し客数の伸びが鈍化しても、購買単価が高い中国人客が増えて客単価が上昇したとみている。

  工作機械株:オークマ(6103)が2.0%安の5830円、牧野フライス製作所(6135)が3.6%安の827円など。日本工作機械工業会が10日に公表した6月の工作機械受注額(速報値)は前年同月比11.4%増の1593億円で、伸び率は5月の14.9%から縮小した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、17年3月以降、前年のハードルが高くなっている上、部材不足などによる先行発注の影響緩和、スマートフォン関連の貢献縮小、米中貿易摩擦による中国ユーザーの投資様子見が引き続き影響しているとの見方を示した。

  ハニーズホールディングス(2792):15%高の1049円。18年5月期の営業利益は前の期比11%増の26億円だった。中国で不採算店の退店を加速し売上高は3.8%減ったが、東南アジア諸国連合(ASEAN)生産比率の拡大、プロパー消化率の高い婦人服ブランド「シネマクラブ」のシェア拡大が寄与した。19年5月期の営業利益は前期比31%増の34億円を計画。

  コーナン商事(7516):9.5%安の2235円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比9.4%減の48億6000万円だった。ペット用品や木材・建材、工具、金物・水道、塗料・作業用品などが堅調で売上高は4.2%増えたが、新規出店などによる販売・一般管理費の増加が響いた。

  プレナス(9945):8.2%安の1584円。3-5月期純損益は200万円の赤字(前年同期12億円の黒字)に転落した。持ち帰り弁当店「ほっともっと」の新規出店などで増収を確保したが、仕入れコスト上昇や人件費増が響いた。

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