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日本株は4日ぶり反落、米国が対中関税リスト公表ー輸出中心広く売り

更新日時
  • 米、160億ドルの関税第2弾飛ばし2000億ドルリストを先に公表
  • 日経平均が一時400円超下落、米株先物安や円高弱まり下げ渋る

11日の東京株式相場は4営業日ぶりに反落。米国と中国の貿易摩擦拡大への懸念が再燃し、電機や機械、ゴム製品など輸出株中心に、繊維や非鉄金属など素材株や海運株、サービスや医薬品株など内外需幅広い業種が売られた。

  TOPIXの終値は前日比14.25ポイント(0.8%)安の1701.88、日経平均株価は264円68銭(1.2%)安の2万1932円21銭。

  アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員は、米国による2000億ドル規模の対中追加関税候補のリストは「中間選挙対策とはいえ、さすがに金融市場にとってサプライズだった」と指摘。今後日本企業の業績に影響を及ぼす可能性があり、「保守的な今期計画、期初からの円安推移で4ー6月期決算は心配していないが、企業から貿易摩擦について慎重な見解が出てくることへの警戒は怠れない」と言う。

東証内

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  米国は10日、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆2000億円)相当の新たな関税対象リストを発表した。対象品目は衣料品やテレビ部品、冷蔵庫、その他ハイテク製品となり、新たな関税は8月30日以降に発効する可能性がある。中国商務省の李成鋼次官補は、米国による対中関税リストの発表が貿易摩擦をエスカレートさせ、グローバリゼーションと国際秩序を混乱させていると述べた。

  米国のリスト公表で、きょうのドル・円相場は午前に一時1ドル=110円70銭台と前日の日本株終値時点111円16銭に比べドル安・円高が進行。日本時間今夜の米国株を暗示するS&P500種Eミニ先物が基準価格に対し一時30ポイント以上下げた影響もあり、リスク回避の動きからきょうの日本株は反落して始まった。日経平均は午前半ばに一時452円安まで下げ幅を拡大。過去3営業日で600円以上戻していた反動売りも出やすかった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、「米国が中国に対し160億ドルの関税第2弾の発動を飛ばし、このタイミングで2000億ドルの関税対象リストを公表してきたことは意外。株式市場には不意打ちで、買い方が慌てて投げさせられた」とみている。

  一方、午後にかけてはやや下げ幅を縮める展開。米国株先物の下げ渋りや円高の勢い一服に加え、香港や中国上海株がきょうの安値から戻り歩調となり、市場参加者の警戒感が和らいだ。三菱モルガンの三浦氏は、「米国は足元で景気や企業業績への懸念がなく、アジアや欧州が連鎖安しても今晩の米国株が下げ渋る展開が想定できる」と話していた。野村証券の髙田将成クオンツ・ストラテジストによると、商品投資顧問(CTA)は香港、日本株の先物売りを継続しているが、「いずれもロングが大幅に圧縮され、買い残解消目的の株売りは沈静化しつつある」と言う。

  東証1部33業種はゴム製品、海運、繊維、機械、非鉄金属、サービス、その他金融、金属製品、医薬品など31業種が下落、上昇は石油・石炭製品と鉱業の2業種。売買代金上位では、6月売上高が市場前提を下回ったとゴールドマン・サックス証券が指摘したロームが下げ、エーザイやヤフー、リクルートホールディングス、SMCも安い。一方、みずほ証券が投資判断を強気に上げた出光興産、JPモルガン証券が判断を上げた良品計画、9カ月営業利益が3割を超す増益のビックカメラは高い。

  • 東証1部の売買高は13億6664万株、売買代金は2兆3208億円、代金は前日から11%減った
  • 値上がり銘柄数は485、値下がりは1563
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