7月10日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数、下げに転じる-米企業利益への楽観で上昇後

  10日のニューヨーク外国為替市場ではドルがまちまちとなり、ドル指数は上げを消した。リスク選好の高まりでユーロのショートカバーが入ったことや、新興国資産の持ち直しを受けた資源国資産の上昇が背景となった。

  午後5時前にトランプ米大統領が追加関税の対象となる中国製品2000億ドル(約22兆2000億円)のリストを公表する準備を行っていると伝わり、円は急速に下げ渋った。ノルウェー・クローネやポンド、オーストラリア・ドルは米ドルに対し小幅に上昇した。

  ニューヨーク時間午後4時55分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルは対円で0.2%高の1ドル=111円08銭。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.1745ドル。

  ユーロの対ドル相場は早い時間に、7月の欧州経済研究センター(ZEW)景況感指数が2012年以来の低水準を更新したことや、フランスの鉱工業生産が前年同月比で予想外に低下したことを受けて下げ幅を拡大していたが、徐々に下げ幅を縮小して前日比ほぼ変わらずとなった。

欧州時間の取引

  ドル指数が続伸。目新しい材料がなく、主にポジショニングに左右される相場となった。ポンドをショートにしていたトレーダーが利益を確定する動きも見られた。一方、米中間で新たな貿易摩擦がみられなかったことから、円はドルに対し7週間ぶり安値を付けた。
原題:Dollar Loses Upward Momentum, Yen Holds Near Lows: Inside G-10(抜粋)
Yen Gains, S&P 500 Futures Drop on China Tariff List
Dollar Gains on Positioning as the Pound Is Steady: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株が4日続伸、市場は決算シーズンに注目

  10日の米株式相場は上昇。米国債は下落した。貿易戦争に関する新たな懸念が出てこない中、市場では決算シーズンに注目が集まっている。

  • 米国株は4日続伸、市場は決算シーズンに注目
  • 米国債は下落-10年債利回り2.87%
  • NY原油は上昇、生産混乱や米在庫減少見通しで
  • NY金は下落、ドルが堅調に推移

  S&P500種株価指数は4営業日続伸と、6月初め以降で最長の連続高。個別株ではペプシコが高い。決算で利益が市場予想を上回ったことが好感された。一方で、JPモルガン・チェースとシティグループの決算発表を13日に控えて銀行株は下落した。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2793.84。ダウ工業株30種平均は143.07ドル(0.6%)上昇し24919.66ドル。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時45分現在、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.87%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は3営業日続伸し、1週間ぶり高値となった。米原油在庫の減少が世界の供給混乱を悪化させるとの懸念が広がった。カナダや北アフリカ、ペルシャ湾で生産や輸出に支障が生じているほか、ノルウェーの油田でのストライキも生産に影響。またブルームバーグの調査によれば、米国の原油在庫は先週400万バレル近く減少したもようだ。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は26セント(0.4%)高の1バレル=74.11ドル。ロンドンICEの北海ブレント9月限は79セント上げて78.86ドル。

  ニューヨーク金先物相場は下落。ドルが堅調に推移したことから、金の需要が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.3%安の1オンス=1255.40ドル。市場ではトルコを巡る不透明感や、ドイツ景況感指数の低下、英国の政局混迷などが注目された。

  マーケット・リアリストの最高経営責任者(CEO)兼市場ストラテジストのJP・グラビット氏は、「ここ数日間に耳にしたのは、『輸入関税は6日に発効したが、この世の終わりではなかった』という話だ」と指摘。「株式相場は方向性に欠け、投資家はとにかく数字を求めている。不透明なことが多いことから、現在市場には具体的な数字が必要だ」と続けた。

  米中による6日の輸入関税発効以降、市場を大きく動揺させるような貿易戦争関連のニュースは減っている。そうした中で投資家は企業決算に目を向けており、力強い内容になるとの期待感が広がっている。
原題:S&P 500 Gains for Fourth Day as Treasuries Decline: Markets Wrap(抜粋)
Oil Rises as Shrinking U.S. Stockpiles Add to Global Tightness
PRECIOUS: Gold Falls Most in a Week as Dollar Gains Second Day

◎欧州債:ドイツ債、英国債が下落-EFSFの新発債発行などが圧迫

  10日の欧州債市場では、ベルギーと欧州金融安定ファシリティー(EFSF)が新発債を供給する中でドイツ債が下落。イタリア債は同国のサボナ欧州問題担当相が他のユーロ圏諸国の離脱に備えるべきだと発言した後、下げ幅を拡大した。

  EFSFはシンジケート団を通じて新発債を40億ユーロ発行。これがユーロ圏中核国債を圧迫した。

  ECB政策委員会メンバーでイタリア中銀のビスコ総裁が、長期債利回りの急騰と金融市場のボラティリティーを避けるためECBには慎重な金融政策姿勢が必要だと発言。これを受けてドイツ債は一時下げ幅を拡大した。

  メイ英首相の退陣につながる政治的リスクがひとまず後退したとの見方から、英国債は下落。10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.30%。EUとの離脱交渉で明確な打開があれば利回り上昇が見込めるものの、この公算はますます小さくなっているとみられている。
原題:Bunds Dip Amid Supply, Gilts Slide; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE