トランプ米大統領:連邦最高裁判事にカバノー氏を指名 (2)

更新日時
  • 最高裁はこの数十年間で最も保守派寄りに傾く可能性
  • カバノー氏が承認されればリベラル派4人、保守派5人の構成に

トランプ米大統領は9日、連邦最高裁判事にブレット・カバノー高裁判事を指名すると発表した。カバノー氏の指名により最高裁はこの数十年間で最も保守派寄りに傾く公算が大きく、人工妊娠中絶の権利を認めた「ロー対ウェード」など重要な判決が覆されるリスクさえある。

  上院で指名が承認されれば、カバノー氏(53)は今月いっぱいで退任するアンソニー・ケネディ連邦最高裁判事の後任となる。ケネディ氏は保守派の中では穏健派寄りで、リベラル派4人、保守派5人に分かれた最高裁判事の中で時に重要判決でリベラル派側に付く浮動票となっていた。トランプ大統領は最高裁判事9人のうち、保守派の過半数確保を狙っている。

  トランプ大統領は9日夜、ホワイトハウスで、「私は指名候補の個人的な見解を問わない。重要なのは判事の政治的意見ではなく、判事が自分の見解を脇に置いて法と憲法が求めることを行えるかどうかだ」と語った。

カバノー氏

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  カバノー氏はブッシュ(子)元大統領から高裁判事に指名される前は、同元大統領スタッフの事務方を務め、2000年大統領選のフロリダ州再集計の際にブッシュ氏を助けた。

  同氏はまた高裁判事として環境規制無効を支持したほか、オバマ前政権時に制定されたインターネット規制を自分なら覆しただろうと発言。不法入国後に拘束された10代の少女の人工中絶を認める高裁判断の際、反対票を投じた。

  トランプ大統領はカバノー氏について、「申し分ない実績」を持ち、「現在、最も素晴らしく賢明な法律家の1人だと広く認められている」と述べた。

  ケネディ最高裁判事の助手をかつて務めたカバノー氏は、ケネディ氏の後任となれば「非常に名誉なことだ」と述べた。

  カバノー氏が連邦最高裁判事に就任すれば、最高裁は人工妊娠中絶のほか、死刑制度の合憲性や人種差別、環境法制、同性愛者の権利といったケネディ判事がリベラル派側に付いた問題で過去の判例を覆すことも起こり得る。今後、ジョン・ロバーツ長官が浮動票の役割を果たす可能性もある。
原題:Trump Says He’ll Nominate Brett Kavanaugh for Supreme Court (2)(抜粋)

(4段落などを追加して更新します.)
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