【個別銘柄】自己株取得のヤフーと統合の出光が大幅高、カプコン急落

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  • ヤフーは約2200億円上限に自己株取得、ソフバンク通じて
  • 出光と昭シェル来年4月に経営統合、メリル日本証はカプコンを弱気

10日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  ヤフー(4689):前日比11%高の401円。約2200億円を上限に自己株を取得すると10日午前に発表した。米アルタバが保有するヤフー株の発行済み株式総数の10.78%をソフトバンクが1株360円で公開買い付け(TOB)で取得。ヤフーはほぼこれに相当する比率の株式をTOBで取得する。

  出光興産(5019):13%高の4290円。昭和シェル石油(5002)と2019年4月に経営統合することで合意したと10日午前に発表。出光の株式を昭シェルの株主に交付して出光が昭シェルの株式を全て取得する株式交換の形で統合する方針。両社は15年7月に統合を目指す方針を発表したが、出光の創業家が計画に難色を示し膠着(こうちゃく)状態となっていた。出光は創業家から提案されていた発行済み株式総数の5.77%に相当する1200万株を上限に自己株を取得することも発表。昭シェルは9.7%高の1682円。

  石油関連株:出光と昭シェルのほか、JXTGホールディングス(5020)が3.0%高の798.1円、コスモエネルギーホールディングス(5021)が8.1%高の4135円など軒並み高。東証1部石油・石炭製品指数は5.4%値上がりし、業種別上昇率1位。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、出光と昭シェルの経営統合で中期的に製油所の能力が削減される可能性があり、石油セクターにとってもポジティブな印象だとした。

  カプコン(9697):11%安の2504円。メリルリンチ日本証券は投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」、目標株価を2800円から2300円に下げた。「モンスターハンター:ワールド」の販売減少という重大リスクを指摘。アナリストの業績コンセンサスは楽観的に見え、20年3月期予想に基づくEV/EBITDA11倍を踏まえると株価はますます割高に思えるとした。19年3月期営業利益予想を212億円から183億円に減額、ソフトウエア販売予想を2650万本から2480万本に下方修正した。

  非鉄株:住友金属鉱山(5713)が2.6%高の4178円など。東証1部33業種で非鉄金属は上昇率2位。9日のロンドン金属取引所(LME)の銅相場は前週末比1.7%高の1トン=6390ドルと、6月5日以来の大幅な上昇。市況高が在庫評価益などを通じて業績を押し上げると期待された。

  浜松ホトニクス(6965):5.5%高の4890円。野村証券は目標株価を5900円から6300円に上げ、投資判断「買い」を継続した。エーザイとバイオジェンが共同開発しているアルツハイマー病治療薬の臨床試験組み入れ基準に陽電子放射断層撮影(PET)画像診断などが要求されているなどで、PET向け検出器の普及拡大に期待感を示した。18年9月期の営業利益予想を270億円から275億円に増額(会社計画は266億円)、来期は290億円から300億円に増額した。

  日産自動車(7201):3.8%高の1041.5円。完成検査時の一部の排ガス・燃費測定試験で排ガス測定値の書き換えなど不適切な行為があったと9日に発表したが、ゴールドマン・サックス証券では、今回は燃費/排ガス関連で人命に関わる甚大な事故などを直接的に誘発する可能性は低いと推察。今後の品質費用発生やブランドイメージのき損は懸念材料としつつ、引き続き収益源である米国での販売の質が大きな焦点だとし、投資判断「中立」、目標株価1050円を継続した。

  トヨタ紡織(3116):3.8%高の2075円。ゴールドマン・サックス証券は、当面の悪材料は織り込まれたとして投資判断を「売り」から「中立」に上げた。7-9月期にかけてはレクサス生産の戻りを期待。新小型SUV「UX」の投入に加え、7月1日の中国輸入車関税引き下げを控えて出荷を絞っていたとみられる中国向け輸出台数の戻りを予想した。

  クリエイトSDホールディングス(3148):6.4%安の2842円。18年5月期営業利益は前の期比4%減の139億円だった。主力のドラッグストア事業は、EDLP(エブリデイ・ロープライス)施策などで増収を確保したが、人員不足による採用費や時給単価上昇などで人件費が増加して減益だった。19年5月期営業利益計画は前期比5.2%増の146億円。

  ヨンドシーホールディングス(8008):3.0%安の2434円。3-5月期(第1四半期)営業利益は前年同期比11%減の11億9600万円だった。ブライダルジュエリーの回復に時間がかかっておりジュエリー事業が減収減益となった。61億5000万円とする19年2月期計画に対する進ちょく率は約20%。

  東京個別指導学院(4745):9.8%高の1111円。 いちよし経済研究所は、4日に発表された第1四半期決算が生徒の新規入会や講師の募集が好調で順調な立ち上がりだったことから、19年2月期の営業利益予想を28億円から前期比10%増の29億円(会社計画27億円)、来期を30億円から33億円に引き上げた。良質な講師の採用や定着率向上の結果として利用者の満足度が高まり、業績が拡大する好循環に入っているとみている。

  MTG(7806):10日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)し、初値は公開価格5800円に対して22%高の7050円となった。美容・フィットネス機器などの開発・製造を手掛け、人気サッカー選手、クリスティアノ・ロナルドをイメージキャラクターとしたEMS(電気筋肉刺激)機器「SIXPAD」は、世界34カ国での累計販売台数が100万台を超える。18年9月期の売上高計画は前期比32%増の600億円、営業利益は30%増の75億4700万円、1株利益は161.35円を見込む。終値は7350円。

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