トルコのエルドアン大統領、投資家の不安あおる-娘婿を財務相に起用

  • シムシェキ前副首相とアーバル前財務相は入閣せず、リラ急落
  • 政令は中銀総裁を首相や内閣メンバーが選定する制度廃止

トルコのエルドアン大統領は娘婿のベラト・アルバイラク氏を新政権の経済政策の要として財務相に起用し、投資家に好意的な金融チームで最後のメンバーだったシムシェキ副首相を解任した。リラは2016年のクーデター未遂事件以来で最大の下げを演じた。

  15年に議会選挙で初当選しエネルギー天然資源相を務めていたアルバイラク氏は、財務と金融を統括する新しい省のトップに就任する。

  シムシェキ氏は、大統領の直感的な成長促進策を抑制しトルコ経済を持続可能な軌道に維持すると投資家から信頼されていた政治家グループの最後のメンバーだった。内閣は16人に規模が縮小され、シムシェキ氏とアーバル前財務相は入閣しなかった。  

アルバイラク氏

出所:ブルームバーグ

  ノムラ・インターナショナルのエコノミスト、イナン・デミール氏(ロンドン在勤)はシムシェキ、アーバル両氏が「入閣していればエルドアン大統領が市場の懸念を考慮するシグナルになっただろう。そんなシグナルはもはやない」と指摘した。

  トルコ・リラはイスタンブール時間午後11時30分(日本時間10日午前5時30分)現在、3.6%安の1ドル= 4.74リラ。

  先月のトルコ大統領選挙で憲法修正に基づき再選を果たしたエルドアン大統領は9日午前に就任宣誓を行い、2期目をスタートさせた。同大統領は金融政策に対する統制を強める選挙前公約を実行する考えを示唆しており、ほとんどの状況で低金利を維持する大統領の決意に投資家は警戒感を募らせている。

  同日、官報で発表された政令では、首相や内閣メンバーが中央銀行総裁を任期5年で選定する旧制度は廃止される。政策金利を決める金融政策委員会に出席するメンバーの指名について総裁に発言権を持たせる条項も削除された。新しい大統領制度ではこれらの決定を誰が行うかを示す2番目の政令が向こう数時間で発表されると、大統領の上級顧問ジェミル・エルテム氏は説明。中銀総裁が大統領によって指名されるのは「確実」と付け加えた。

原題:Erdogan Stokes Investor Unease With Son-in-Law as Economy Czar(抜粋)

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