Photographer: Christopher Lee/Bloomberg

ゴールドマンとモルガン・スタンレーの野望、ストレステストの現実が打ち砕く

  • ゴールドマンとモルガンS、いずれも大型買収観測が浮上していた
  • ストレステストは両社とも際どい合格、投入可能な手元資金限定へ
Photographer: Christopher Lee/Bloomberg

金融危機からほぼ10年が過ぎ、ウォール街ではある疑問が頭をもたげている。ゴールドマン・サックス・グループ、あるいはモルガン・スタンレーが大型買収に打って出る可能性はあるのかという疑問だ。

  ゴールドマンは消費者向け銀行事業を拡大する野心的な計画を立てており、アナリストらの関心を集めている。大型買収に関する質問は4月の電話会議で提起された。マーティー・チャベス最高財務責任者(CFO)はこれに対し、通常は比較的小規模の「補完的な」買収を選好すると慎重な回答を示したが、可能性は排除しないとも述べた。

  モルガン・スタンレーの場合、多くの臆測が陰でささやかれている。匿名を条件に語った関係者によると、モルガン・スタンレー社内を含むウォール街の合併・買収(M&A)担当者が同社事業の強化に向け具体的な買収候補について考えを巡らせている。ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は5月に買収の可能性を問われると、「多くの補完」が可能だと述べた。

  だが、米連邦準備制度理事会(FRB)がストレステスト(健全性審査)結果を公表した6月28日、こうした観測の多くは現実という壁に直面した。両行とも株主還元を前年の水準に凍結するとの条件で、テストに合格した。

Capital to Spare

Many banks sailed over a threshold that snared Goldman and Morgan Stanley

Source: Federal Reserve

Note: Figures shown are Fed's projections under a hypothetical economic shock. Average excludes Goldman, Morgan Stanley and State Street, whose capital plans left them short of minimum requirements.

  チャベスCFOに質問をぶつけたウェルス・ファーゴのアナリスト、マイク・マヨ氏は先週のインタビューで、ストレステストの結果はゴールドマンとモルガン・スタンレーにとって大型買収が難しい現状を浮き彫りにしたと解説。ゴールドマンは極めて多くの分野で拡大を模索してきたため、買収観測の浮上は不思議ではなかったが、「いまや手元資金に限りがあることが明らかになり、大型買収の可能性は低下した様子だ」と語った。

  このほか数人のアナリストがインタビューで、両社の買収は小規模な案件に限られるだろうと予測した。両社の担当者はコメントを控えた。

原題:Dreams of Goldman Doing Big Takeover Meet Stress Test’s Reality(抜粋)

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