【個別銘柄】村田製活況、エーザイ連続ストップ高、建機や日産自安い

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  • 村田製や太陽誘電に製品値上げ期待、エーザイは野村証が強気へ上げ
  • 建機の中国販売は鈍化傾向、日産自は排ガス測定行為で会見へ

9日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  村田製作所(6981):前営業日比5.9%高の2万95円。電子機器の基幹部品のセラミックコンデンサーを全製品で2ー3割値上げすると8日の日本経済新聞が報道。スマートフォンの高機能化に加え、車の電子化、次世代通信規格「5G」設備で需給が逼迫しており、投資負担や人件費増を転嫁、値上げは18年ぶりという。一部の顧客に値上げの要請を始めているとされた太陽誘電(6976)も8.5%高の3430円。

  エーザイ(4523):1504円(16%)高の1万710円と2営業日連続ストップ高。野村証券は投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を8400円から1万5000円に上げた。アルツハイマー薬「BAN2401」の試験結果が有意だったとする6日発表を受け、がん免疫療法のKeytrudaと併用するLenvimaに加え、アルツハイマー病の有望薬2剤を併せ持つ二刀流企業として、高い成長展望が期待できる点を評価した。

  建機関連:コマツ(6301)が1.6%安の3165円、日立建機(6305)が2.5%安の3455円。コマツの6月の中国での掘削機販売台数は前年同月比18%増と、前月の同28%増から伸び率が鈍化した。みずほ証券では、中国建設機械工業会が6日公表した6月の建設機械出荷統計は前年同月比59%増、前月比27%減と、春節後のピーク商戦を過ぎて前月比で減少も前年同月比では依然として強い勢いを保っていると指摘。ただ、メーカー別では、キャタピラーが73%増、三一重工が84%増、斗山重工業が80%増、日立建が3%増など、日系大手の伸びが相対的に低く中国地場や韓国系、米系の伸びが特に高いというトレンドが強まっていると分析した。

  日産自動車(7201):4.6%安の1003.5円。午後5時に排ガス測定行為で会見すると9日に資料で通知した。共同通信は完成車検査を巡る新たな不正発覚とみられると報じた。

  土木・インフラ関連:若築建設(1888)が6.7%高の1713円、日成ビルド工業(1916)が7.5%高、ショーボンドホールディングス(1414)が6.1%高、安藤・間(1719)が4.6%高、ピーエス三菱(1871)が4.7%高など。証券ジャパン調査情報部の野坂晃一上席次長は、西日本でこれまで考えられなかったような豪雨による災害が発生したことで、復興に向けた需要だけでなく、日本の老朽化したインフラや都市計画自体をこれまでと違う基準で見直さなければならなくなる可能性があると述べた。従来のような地震だけでなく、気候変動による豪雨で地盤が緩んだ場合などの斜面や道路、高速道路、橋、鉄道などへの対応を考えた防災対策が必要になるとみる。

  アドバンテスト(6857):2.5%高の2342円。大和証券は投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」、目標株価を2500円から3000円に上げた。4-6月期のテスタ受注はいったん踊り場となるとみるが、19年に向けて5G対応スマホの生産ピッチが上がることによりベースバンドプロセッサやモデムチップ向けSoCテスタの需要増、AIチップの浸透によるSoCテスタの需要増がそれぞれ期待できると分析。2019年3月期営業利益予想を300億円から400億円(会社計画は前期比41%増の345億円)、来期は320億円から440億円に増額した。

  吉野家ホールディングス(9861):14%安の1809円。3-5月期営業損益は1億7800万円の赤字と前年同期7億4800万円の黒字から悪化した。肉・米などの食材価格上昇や人件費増加などが響いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、同証予想の6億円を下回りネガティブと指摘。国内の吉野家既存店売上高は依然として計画を下回っており、国内吉野家事業以外のセグメントも総じて弱い印象で、据え置いた上期、通期計画とも現状ではハードルが高いとみる。

  スタートトゥデイ(3092):7.7%高の4735円。SMBC日興証券は投資判断を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」、目標株価を4000円から5200円に上げた。中期経営計画やプライベートブランド(PB)売り上げ計画は野心的だが、今後の施策発表により中計とコンセンサスとの中期的な乖離(かいり)幅が低下することがカタリストになると指摘。ゾゾタウン事業の高収益率ゆえPB拡販原資が豊富、顧客IDを持ちPB戦略において顧客の声を吸い上げやすい、安定成長する収益源と高い知名度が他社に対する優位性とみる。

  久光製薬(4530):3.5%安の8550円。3-5月期営業利益は前年同期比14%減の43億5400万円だった。国内の医療用医薬品事業が4月の薬価改定や後発品使用促進策による影響を受けたほか、海外事業では営業体制の見直しや円高が響き、売上高が7%超減った。

  オンワードホールディングス(8016):16%安の704円。3-5月期営業利益は前年同期比22%減の35億5800万円だった。アパレル関連事業では百貨店での衣料品販売が苦戦し主力ブランドの「23区」や「組曲」などが前年を下回って国内事業が減益となり、海外事業も減益だった。ゴールドマン・サックス証券では、上期の会社計画は同75%増の25億円だが、第2四半期はセール期にあたるため、例年赤字になる特性があり大幅未達で推移と推定した。19年2月期営業利益予想を52億円から49億円(会社計画は前期比39%増の72億円)、来期を52億円から48億円に減額。

  クスリのアオキホールディングス (3549):9.8%高の8500円。大和証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「買い」、目標株価を7000円から9000円に上げた。18年5月期営業利益は前期比11%増の119億円と同証および市場予想を上回った、2桁増益はポジティブサプライズと指摘した。花粉症と季節商品が第4四半期の粗利益率改善に貢献、経費もコントロールしたと評価。131億円とする会社側の19年5月期営業利益計画に対して同証は135億円と予想した。

  鳥貴族(3193):9.7%安の2197円。6月の既存店売上高は前年同月比9%減と、6カ月連続で減少、18年7月期営業利益計画は23億6300万円から15億700万円に下方修正した。いちよし経済研究所はレーティングを「中立」から「売り」、フェアバリューを2500円から1800円に引き下げた。17年12月以降、既存店客数の減少が続いているが、大量出店によるオペレーションの低下やワタミ(7522)が展開する鳥業態「三代目鳥メロ」、「ミライザカ」との競争激化が理由とみる。営業利益予想は18年7月期が21億円から15億円、来期が21億5000万円から15億円、再来期が21億9000万円から16億円に減額。

  TSIホールディングス(3608):6.5%高の784円。発行済み株式総数の3.05%、30億円上限に自己株を取得する。期間は9日から10月3日まで。需給面での下支え効果などが期待された。 一方、同時に発表した3-5月期営業利益は前年同期比35%減の11億1100万円だった。

  日本ゼオン(4205):8.7%高の1407円。発行済み株式総数の2.25%、50億円上限に自己株を取得する。期間は9日から8月31日まで。同時に9円を計画していた期末配当を10円に増配すると発表。年間では19円と前期17円から2円増配となる。

  チヨダ(8185):11%安の2173円。19年2月期営業利益計画を76億円から前期比40%減の36億7800万円に下方修正した。インターネットや異業種による靴の販売が拡大し売り上げが不振だったほか、積極的に在庫処分を進めたことで売上高総利益率も低下した。カジュアル衣料品を扱う子会社マックハウス(7603)の売り上げ低迷による業績不振も響く。

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