【起債評価】BPCEサムライ1195億円に、TLAC人気で追加

更新日時
  • TLAC対応のソーシャルボンドに需要、非上位債と上位債をさらに
  • リスクウエイトへの安心感、国内社債と比較した好条件が背景

仏銀BPCEのサムライ債が人気化した。総損失吸収能力(TLAC)対応に伴う好条件と起債運営が投資家の購入意欲を刺激した。

  発行条件は5日、TLAC対応の非上位5年が円スワップ上乗せ金利50bpで利率0.645%、同10年は69bp、0.989%に決まった。この2本は発行額に上限があるソーシャルボンド(社会貢献債)で、計1061億円の発行に投資家に配分できないほどの需要があった。このためBPCEは非上位10年債を追加で発行、さらに需要があれば起債する5、10年の上位(シニア)債を追加して計5本で1195億円を起債した。

BPCEのロゴ

Photographer: Fabrice Dimier/Bloomberg

  TLAC債への旺盛な需要には、リスクウエートへの安心感と国内債対比でみた投資妙味がある。金融庁が4月に発表したTLAC債のリスクウエート方針を踏まえて、主に地方勢が購入姿勢を強めている。発行条件はユーロ建て債とほぼ同水準だが、国内社債と比較して高い。年初来の国内10年債(投資法人債除く)で最も高い利率は東京電力の0.790%。BPCE債は20bp近く高い。

  ある投資家はBPCEのサムライ債について、金融庁の規制で外債投資や超長期債投資が難しい中、今年度中はリスクウエートがシニア債同様のTLAC債が買いやすいと語った。また、別の投資家は、少額にも関わらずシニア債を発行するなど定例発行体としての市場へのコミットメントを感じたと語った。仏銀2位のBPCEはサムライ債発行残高が現在首位になっている。

  BPCEグループファンディング&IRのローランド・シャルボネル・ディレクターは少額のシニア発行や追加発行について「少しでも需要があれば、投資家にできるだけ配分したいと考えた」と話した。また、非上位債に対する強い需要についてはBPCEの格付けの高さに加え「金融庁のリスクウエート方針発表も影響した」との見方を示した。

【購入投資家層】

中央投資家地方投資家
5年上位地銀、系統下部、その他
10年上位系統下部、その他
5年非上位生保、投信投資顧問、
系統上部、信託
地銀、系統下部、その他
10年非上位生保、信託系統下部、諸法人

【需要調査のレンジ(円スワップ、bp)】

5年上位10年上位5年非上位10年非上位
6月29日
サウンディング
5-10程度20-25程度50-5565-70
7月2日5-1020-2550-5568-72
7月3日5-1020-2550-5469-71
7月4日10255069

*社債発行予定一覧*
【起債動向】りそなシニア3本立て計300億円、近鉄GHD計200億円

(最終段落に発行体のコメントを追加して更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE