【個別銘柄】エーザイ急騰、大陽日酸や自動車株も上昇、良品計画続落

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  • エーザイはアルツハイマー薬治験で画期的結果、製品化を期待
  • 大陽日酸は欧州事業の大型買収へ、自動車は業績安定感の評価

6日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  エーザイ(4523):前日比1500円(19%)高の9206円とストップ高。アルツハイマー薬「BAN2401」が臨床第2相試験の18カ月の最終解析で、統計学的に有意な臨床症状の悪化抑制と脳内アミロイドベータ蓄積の減少が示された。アルツハイマー病治療を標的としたアミロイド仮説を実証する画期的な結果だとしている。東海東京調査センターの赤羽高シニアアナリストは、エーザイはアルツハイマー関連で世界トップだった実績、提携する米バイオジェンも実績があり、今回の治験への評価は信頼性が高く、製品化期待が高まったとみていた。

  大陽日酸(4091):12%高の1670円。米産業ガス会社のプラクスエアから欧州事業を約6400億円で買収する。SMBC日興証券は、会社がエクイティファイナンスの可能性を否定し、増資懸念が消失したほか、規模拡大と収益性向上が加速する点でポジティブと評価。大陽日酸に50.7%出資する三菱ケミカルホールディングス(4188)にとっても、産業ガスの規模拡大は収益の安定性向上に寄与し、ポジティブとみている。三菱ケミHは2.1%高の918.2円。

  自動車株:トヨタ自動車(7203)が1.1%高の7162円、ホンダ(7267)が1.4%高の3228円。JPモルガン証券は完成車8社の4ー6月期決算、年後半に向けた投資視点リポートで、通商関税リスクがくすぶる中、短期業績では北米での良好な新車サイクルと品質費用の平準化でトヨタが安定感を示そうと予想した。年後半に向けては、第2四半期以降のライトトラック増産や通商リスク耐性が徐々に意識され、ホンダを押し目買い銘柄として推奨した。このほか、マッコーリーキャピタル証券が新規に投資判断を「アウトパフォーム」とした三菱自動車(7211)も3.8%高の866円。

  キユーピー(2809):4.7%高の2915円。2017年12月ー18年5月期(上期)の営業利益は前年同期比7.9%増の160億円。中食市場向けのカット野菜や総菜が好調で、18年11月期計画を330億円から335億円に上方修正した。みずほ証券は、第2四半期の営業利益が102億円と市場コンセンサスの97億円を5%上回ったと指摘。試食販売など店頭活動の強化に伴う中国の下期売上高回復の兆しを踏まえての通期計画上方修正はややポジティブ、とした。

  中国消費関連株:良品計画(7453)が4.6%安の3万2050円、コーセー(4922)が2.4%安の2万2060円など。米国は東部時間6日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)に中国製品340億ドルへの関税を発動し、中国商務省報道官は関税に報復せざるを得ないと表明。今後の中国消費者マインドへの影響を懸念する売りが広がった。良品計画については、ブルームバーグの調べで日本の小売銘柄で売上高に対する中国比率が最も高い。このほか、6月も西安市など中国に3店舗出店したショッピングセンター内に遊戯施設を展開するイオンファンタジー(4343)も3.8%安の5510円。
  
  ぐるなび(2440):9.2%安の767円。みずほ証券は投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に、目標株価を1600円から700円に下げた。顧客である飲食店の売り上げ環境に不透明感が出てきたほか、顧客環境の悪化への対応が遅れから顧客を失いつつあると指摘。現人員数を保ち、「ぐるなびPOS+」などの業務支援を厚くする方針だが成果は遅れ気味、グーグルなどとの競合で消費者への訴求に苦戦しているとみる。19年3月期営業利益予想を50億円から18億円(会社計画は前期比73%減の13億円)、来期を55億円から18億円、再来期を62億円から23億円に減額した。

  クスリのアオキホールディングス(3549):1000円(15%)高の7740円ストップ高。18年5月期の営業利益は前の期比11%増の119億円、ドラッグストアで75の新規出店と併設調剤薬局26の新設、ドミナント化戦略の徹底で売上高が17%伸びた。商品部門別では主力の食品・家庭用品などライフを中心に医薬品・健康食品のヘルス、カウンセリング化粧品などビューティー、調剤全てが増収。19年5月期営業利益は11%増の131億円と計画した。ドラッグストアは新規出店80、併設調剤薬局は40の新設見通しで、既存店も品ぞろえ見直しや全面改装などで活性化を図る。

  東海カーボン(5301):5.1%高の2008円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は外部環境の好転と変化への不退転の決意で生まれ変わったとし、投資判断を新規に「オーバーウエート」、目標株価2790円で調査を開始した。中国勢による黒鉛電極の増産懸念は株価のディスカウント要因だが、中国環境規制強化に伴う黒鉛電極の需給タイト感は根強く、値崩れリスクは小さいと指摘。今期の黒鉛電極の平均単価は前期比2.9倍程度を想定している。

  ラウンドワン(4680):7.6%高の1748円。6月の既存店売上高は前年同月比1%増。アミューズメントやカラオケ、スポッチャがプラス、ボウリングの減収を補った。ジェフリーズは投資判断「買い」を継続、期待に対し伸び率は鈍いが、短期的にほとんどのネガティブ材料は出尽くしたとみている。7月末の新アミューズメント機器の導入や今冬のボウリング機械のリニューアルなどで既存店の再加速が期待できる、とした。

  ジンズ(3046):6.7%高の6840円。国内直営アイウエア専門ショップの6月の既存店売上高は前年同月比7.2%増、伸び率は3月(10.1%)以来の大きさ。5月末から発売した「コンビネーションエアフレーム&メタル」などトレンドと価格の手頃感を併せ持つ商品が好調、世界的デザイナーのコンスタンティン・グルチッチ氏と協業したラウンド型眼鏡も好評だった。

  あすか製薬(4514):8%安の1248円。高血圧症治療剤「バルサルタン錠」を自主回収すると6日午後に発表。中国で製造された原薬に世界保健機関(WHO)で、おそらく発がん性がある物質と分類されているN-ニトロソジメチルアミンが混入しているとの海外規制当局の情報を入手した。混入の程度や原因などは現在調査中としている。

  乃村工藝社(9716):4.2%安の2197円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比71%減の5億4400万円。専門店や複合商業施設市場で大型案件の完工が少なく、売上高が20%減った。人員増による人件費、職場環境整備による移転費用など経費増加も響く。前期比1.6%増の83億円で据え置いた19年2月通期計画に対する進捗(しんちょく)率は6.6%。

  サンエー(2659):4.5%安の4860円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比5.9%減の36億8300万円。5月に宜野湾市(喜友名)、与那原町(板良敷)に新規出店したことなどで営業収益は2.6%伸びたが、販売・一般管理費が7.1%増えたことが響いた。前期比4.5%減の144億円を見込む19年2月通期計画は据え置き。

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