米クリスマス商戦に早くも暗雲、米中貿易戦争が小売業者の脅威に

  • 関税対象が広がれば米国のホリデー商戦が犠牲になる恐れ
  • 中国報復ならトランプ大統領は2000億ドル相当に10%追加関税

まだ7月だが、クリスマスは米国の小売業者に駆け足で近づいてきている。中国との貿易摩擦が深刻化する恐れがあるため、これまで影響を免れてきた米小売業界は取り扱い商品が次の関税リストに上るのではないかと懸念を強めている。

  トランプ米大統領は6日に発動した340億ドル(約3兆7600億円)相当の中国製品に対する追加関税に加え、中国が報復措置を講ずればさらに2000億ドル相当に追加関税を適用すると警告しており、極めて重要な年末商戦が米国の最大の貿易相手国との戦いで犠牲になるとの懸念が広がっている。

  全米小売業協会(NRF)の政府対応担当シニアバイスプレジデント、デービッド・フレンチ氏は「小売業者は既に、クリスマス商戦に向けて秋に何を店頭に並べるかについて決めている」と指摘。何らかの関税が発動される前に輸入されなければ、「値上げにつながり、個人消費や消費マインドに打撃を与えるため、非常に懸念している」と語った。

  トランプ政権はこれまでのところ、関税の第一弾から日用品を除外する約束を守っており、6日発動した340億ドル相当の中国製品に対する25%の追加関税の対象は機械類が中心。しかし、新たな通商協定が成立しなければ、トランプ大統領は追加で2000億ドル相当の中国製品に10%の追加関税を課すと警告しており、中国が報復行動に出れば最大4000億ドル相当に対象を拡大する構え。そうなった場合、中国からの輸入品の約8割が対象に入り、スニーカーや衣料品、スマートフォン、玩具までもが標的とされることになる。

Minding the Trade Gap

America's trade gap with China eclipses its deficit with other trading partners

Source: U.S. Commerce Department

Note: Data are for 2017, goods only

  一つの大きな問題は、サプライチェーンを一晩で変更することはできない点で、商品を店頭に並べる何カ月も前に発注する傾向がある小売業界には特にそうだ。玩具メーカー、MGAエンターテインメントのアイザック・ラリアン最高経営責任者(CEO)は、「当社はベトナムやインドネシアも試したが、中国のようなインフラが整備されていない。玩具ビジネスは中国に依存している。それが変わるとは思えない」と語った。

原題:Trade War Is Already Threatening to Ruin Christmas for Retailers(抜粋)

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