日本株反発、米マイクロン懸念後退と持ち高整理-景気敏感、医薬高い

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  • マイクロン、中国での販売差し止めの影響軽微との見解示す
  • 米国が対中関税を正式発動、先物主導で午後一段高の展開に

6日の東京株式相場は反発。米マイクロン・テクノロジーが中国による販売差し止め仮処分命令の影響は軽微との見解を示し、グローバル企業に対する業績懸念が和らいだ。電機株のほか、非鉄金属や鉄鋼など素材株、商社株など景気敏感セクターが高い。エーザイを中心に医薬品株も上昇。

  米国が対中国の追加関税を正式発動した午後には、先物へのポジション整理に伴う買い戻しが優勢となり、一段高。日経平均株価の上げ幅は一時300円を超えた。

  TOPIXの終値は前日比15.34ポイント(0.9%)高の1691.54と反発、日経平均株価は241円15銭(1.1%)高の2万1788円14銭と5日ぶりに高い。

  ピクテ投信投資顧問の松元浩常務は、対中追加関税の「今回のアナウンスを多くの投資家は固唾(かたず)をのんで見守っていた。それに向け売っていた向きは、いったん目指していたイベント期日までの目標達成で手じまった」と指摘。ただし、これで悪材料が出尽くす状況にはなく、「多くの市場関係者が警戒していた方向に進んでいる」とも話した。

雨中の株価ボード前の歩行者(イメージ)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  マイクロンは5日、四半期の売上高ガイダンスを据え置いたほか、中国の販売差し止め仮処分による売上高への打撃は約1%にすぎないとの見通しを示した。5日の米国株市場でマイクロン株は2.6%と反発、テクノロジー株は軒並み上げた。米供給管理協会(ISM)が発表した6月の非製造業総合景況指数も前月から上昇し、経済成長が勢いを増したことが示された。

  丸三証券の服部誠執行役員は、「日本のテクノロジー株はかなり調整していた。今回の米中の技術面を巡る覇権争いは米国に分があり、米国の強みは日本企業にも及ぶ可能性がある」と分析。きょうの東京市場でも村田製作所など電機株が上昇、米国の対中関税発動後は上げ幅を広げた。

  トランプ米大統領は米東部時間6日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)、中国からの輸入品340億ドル(約3兆7600億円)への追加関税を発動。中国商務省は「米国は世界貿易機関(WTO)ルールを破り、経済史上最大の貿易戦争を仕掛けた」との声明を出し、米国の関税に報復せざるを得ないとした。これに先立ちトランプ大統領は、別の160億ドル相当の中国製品への関税を2週間内に発動する可能性があり、最終的に5500億ドル相当の中国製品が対象になり得ることを示唆した。

  午後の日本株は先物主導で一段高。米国株先物のEミニS&P500も上昇、中国上海総合指数もマイナスから切り返した。日経平均は前日までの4日間で757円下げ、東証1部の空売り比率5日移動は46.1%と3月8日(46.6%)以来の高水準となっていた。「足元の株価下落の過程で空売り比率が上昇するなどショートのマグマがたまっていた」と、大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジストは言う。

  もっとも、東証1部の売買代金は様子見ムードの強かった前日に比べ7.6%増にとどまるなど、買い戻し主導の域を出ていない。ピクテの松元氏は、「最近の景気指標をみると、受注や住宅着工許可件数、イールドカーブなど景気先行系が悪化、企業が貿易摩擦を目の当たりにし、雇用や投資の延期、先送りをすることで先々の指標が落ちることが見え始めている」と指摘。米中の間で何らかの歩み寄りのサインが出るかどうかが今後の注目点だが、「楽観できる状況にない。リスクオフムードは続かざるを得ない」と話していた。

  東証1部33業種は医薬品や電機、卸売、ガラス・土石製品、海運、ゴム製品、非鉄金属、鉄鋼など27業種が上昇。下落は石油・石炭製品、保険、空運、鉱業、小売、その他製品の6業種。売買代金上位では、アルツハイマー薬の臨床試験結果が有意だったエーザイ、米社の欧州ガス事業を買収する大陽日酸が大幅高。良品計画とコーセーは続落した。

  • 東証1部の売買高は13億9356万株、売買代金は2兆4274億円
  • 値上がり銘柄数は1684、値下がりは362
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