米中貿易対立が新局面へ-トランプ政権、日本時間午後に追加関税発動

  • USTRが電子メールで確認、対象中国製品は340億ドル相当
  • 日本時間6日午後1時1分に発動-中国は直ちに報復関税を発動と警

トランプ米大統領は中国製品に対する関税を6日未明(米国時間)に発動させ、貿易問題での中国との対決へ号砲を撃つ構えだ。

  米通商代表部(USTR)は5日に電子メールで、340億ドル(約3兆7600億円)相当の中国製品を対象とする追加関税を、米東部夏時間6日の午前0時1分(日本時間同午後1時1分)に発動すると確認した。これまで市場を揺るがし、世界成長見通しに影を落としてきた米中貿易摩擦は、両国に打撃をもたらす新たな局面に入る。

  中国政府当局者らは長期化しかねない争いへの備えを固めている。中国は関税発動で米国に先行することはないとしているが、米国が行動に移り次第、大豆や豚肉などの米産品への報復関税を発動させると表明してきた。

  米中両国がさらなる報復措置を警告していることから、一部の投資家は今週が、世界に拡散する貿易戦争の始まりになるのではないかと懸念している。トランプ大統領は既に、輸入鉄鋼やアルミニウム、太陽光バネル、洗濯機への関税を導入している。

  こうした中、世界の中銀当局者は投資家の懸念解消に努めた。イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁は保護主義の台頭が貿易の流れに影響を及ぼし、輸入コストを引き上げるだろうと発言。欧州連合(EU)は貿易摩擦の激化を前に、強い態度を示している。

  ブルッキングズ研究所のシニアフェローで、米財務省の中国駐在財務公使を務めた経歴を持つデービッド・ダラー氏は5日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「この日はエコノミストにとって不幸な日になる。第2次世界大戦後、全般的に自由貿易の方向へと向かったが、現在は逆行しているようだ」とした上で、「中国は相応の報復を行う決意だ」と述べた。

  一部の米企業は中国の報復措置の影響を予想している。米製造業者や業界団体は、対米関税がコストを押し上げ、小売価格上昇につながり得るとしてきた。

  ただ、5日発表の統計によると、世界経済成長は鈍化の兆しを示していない。6月のJPモルガン・マークイット世界コンポジット購買担当者指数(PMI)は54.2と4カ月ぶり高水準となった。

  オックスフォード・エコノミクスの世界マクロ調査ディレクター、ベン・メイ氏は5日のリポートで、「今年これまでに不確実性が高まっていることは確かであり、成長は下振れリスクにさらされているが、最近の景気指標は短期的には世界経済がこうした懸念に対応可能であることを示している」と指摘。「企業調査は、現在の保護主義懸念にもかかわらず、非常に前向きな投資見通しを示唆する」と説明した。
  
  

中国は米国ブランドのボイコットを武器にする可能性がある-ブルームバーグのブルース・アインホーン

(出所:Bloomberg)

原題:Trump to Pull China Tariff Trigger in Trade-War Escalation (1)(抜粋)

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