AI駆使しヘルスケア業界の「アマゾン」目指す微医-19年IPO視野

  • 廖傑遠氏が10年に創業した微医にはテンセントが出資
  • 気味悪いほど正確に「あなた」に狙い定める-企業評価額約6100億円

Photographer: Shan he/ICHPL Imaginechina via AP Photo

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糖尿病と診断されるやいなや、その治療に関する広告がソーシャルフィードに表示される。健康補助食品や栄養に関する警告に加え、保険情報までスマートフォン上に表れる。

  トム・クルーズ主演の近未来を描いたSF映画「マイノリティ・リポート」の1シーンではない。中国のスタートアップ企業、微医(ウィドクター)が集めたデータの表示だ。パーソナルヘルスケア事業そのものを大きく変えることを目指すこの会社は、気味悪いほど正確に「あなた」を標的としている。

廖傑遠氏

出典:WeDoctor

  人工知能(AI)の専門家、廖傑遠氏が2010年に創業した微医は、中国インターネット界の巨人、テンセント・ホールディングス(騰訊)から出資を受けている。20年までに8兆元(約133兆円)規模に達すると見込まれている中国ヘルスケア市場に挑む微医の野心は、ヘルスケア業界の「アマゾン・ドット・コム」となることに他ならない。

  利用者の病院・医院の予約を支援する小さな新興企業にすぎなかった微医の企業価値は、55億ドル(約6100億円)と評価されるまでになった。子宮頸(けい)がんといった病気の発見を手助けするデータ解析のAIを構築しているほか、アマゾン「エコー」のようなスマートスピーカーを600ドルで販売しており、フィットネスのウエアラブル端末との接続が可能。

  音声認識の専門会社、科大訊飛(アイフライテック)の共同創業者でもある廖氏は「AIが医師に取って代わることはないが、医師にとっての重要なツールとなり、効率と正確さの向上に寄与するだろう」と書面で回答。「インターネットとAIを通じて、中国のヘルスケアサービスは今後5-10年で大きく改善される」と予想した。微医は19年にも新規株式公開(IPO)を実施したい考えだ。

「微医(ウィドクター)」
  • 企業評価額55億ドル
  • 登録ユーザー数1億6000万人
  • アクティブ月次ユーザー数2700万人
  • 病院2700、医師24万人と連携
  • 10のオンライン病院を運営する免許
  • 16年の売上高は12億元

原題:A $6 Billion China Startup Wants to Be the Amazon of Health Care(抜粋)

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