超長期債が上昇、30年入札好調でフラット化圧力-米中貿易懸念も支え

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  • 新発20年、30年、40年債利回りは軒並み2016年12月以来の低水準
  • 30年債入札、ベストなタイミングでいい結果になった-SBI証

債券相場は超長期債を中心に上昇。この日に実施された30年利付国債入札の結果が好調だったことを受けて買い圧力が強まり、利回り曲線にはフラット(平たん)化圧力が掛かった。

  5日の現物債市場では新発20年物の164回債利回りは日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低い0.475%、30年物58回債利回りは2bp低い0.67%、新発40年物の11回債利回りは3bp低い0.805%といずれも2016年12月以来の低水準を付けた。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、30年入札について、「イールドカーブの形状に加え、グローバルに株が下がって海外金利が低下する環境にある中で、買わざるを得なかった。もろもろ加味するとベストなタイミングでいい結果になった」と指摘。「投資家の需要が強く、金利が低いところで決まったこともあり、落札できなかった分、やむを得ず超長期のほかのセクターを買う動きもあったとみられる」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比変わらずの150円94銭で取引開始。午後には好調な30年入札の結果を受けて一時は150円99銭と、中心限月で6月1日以来の高値を付け、結局は1銭高の150円95銭で引けた。

  財務省が実施した30年利付国債入札の結果は、最低落札価格が99円85銭と、ブルームバーグがまとめた予想中央値の99円75銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は5.01倍と2012年以来の5倍台に乗せた。前回は4.22倍。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は5銭と、前回の7銭から縮小した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「30年入札の応札倍率5倍台はあまり例がなく、買いの需要がしっかりした結果だ」と指摘。「イールドカーブは金融政策の方向性をみながら動く。米国は利上げを続けており、日欧は少なくとも利下げは考えにくいため、世界的なイールドカーブのフラット化はさらに続くだろう」と述べた。

過去の30年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  6日には米国と中国が相互に関税を発動する見通しにある中、この日は中国株をはじめとするアジア株がほぼ全面安。日経平均株価は前日比0.8%安の2万1546円99銭で引けた。SBI証の道家氏は「外部環境を背景にリスクオフになりやすく、債券を買いやすい面がある」と指摘した。
  

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債-0.130%+0.5bp
5年債-0.120% 横ばい
10年債 0.030% 横ばい
20年債 0.475%-1.0bp
30年債 0.670%-2.0bp
40年債 0.805%-3.0bp
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