原田日銀委員:2%物価目標達成には失業率さらに低下する必要

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  • 景気回復が続けば雇用が逼迫し、物価は上昇する
  • 副作用は効果に比べて小さい、緩和を続けることが大事だ
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

日本銀行の原田泰審議委員は4日午前、金沢市で講演し、2%物価目標の達成には「失業率がさらに低下する必要がある」との見解を示した。

  失業率が低下を続けているにもかかわらず物価が上がらない理由について、原田委員は「失業率の低下が不十分だということに尽きる」と言明。「景気回復が続けば雇用が逼迫(ひっぱく)し、やがて物価は上昇していくはず」と述べた。5月の完全失業率は2.2%と、1992年10月以来25年7カ月ぶりの低水準だった。

  午後の会見では、「失業率が2%台半ばよりさらに低くなる過程で、物価がそろそろ順調に上がりだしても不思議ではない」と述べた。

  5月の全国消費者物価指数は、物価の基調を示す生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIが0.3%上昇と2カ月連続で鈍化した。生鮮食品を除くコアCPIは前年比0.7%上昇。日銀は30、31の両日に金融政策決定会合を開き、経済・物価情勢の展望(展望リポート)で2020年度までの物価見通しを見直すとともに、物価の低迷が続いている背景について点検を行う。

  物価が低迷する中、金融緩和の副作用を懸念する声に対し、原田委員は午前の講演で根拠がないと指摘。「批判されている方々の主張のように金融政策を行えば、実体経済は悪化し、市場は混乱するだけだ」と語った。

  会見では「副作用は効果に比べて非常に小さいので、現在の政策を続けていくことが大事だ」と述べた。順調な物価上昇の動きが確認できれば「2%を超える前から金融緩和の程度を弱めることは十分あり得る」とも話した。

(会見での発言を3、7段落に追加します.)
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