TOPIXが小反発、過度の米中懸念和らぐ-半導体・FA株安は重し

更新日時
  • 中国人民銀総裁が元安定方針、米政権はZTEの一部活動再開容認
  • 福州裁判所がマイクロンに販売差し止め命令、米テクノロジー安波及
Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg
Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

4日の東京株式相場は、TOPIXが3日ぶりに小反発。中国人民銀行総裁が元の安定維持の方針を示し、米国と中国の通商摩擦に対する過度の懸念が和らいだ。情報・通信や陸運、電力、建設など内需・ディフェンシブセクターが上げ、海外原油高を材料に鉱業、石油株も高い。

  半面、中国で米半導体大手のマイクロン・テクノロジーに販売差し止め命令が出され、米テクノロジー株が下げた流れから半導体関連を含む電機、機械株は安く、株価指数の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前日比0.45ポイント(0.03%)高の1693.25。日経平均株価は68円50銭(0.3%)安の2万1717円04銭と3日続落。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、「中国人民銀行総裁の発言は中国の経済ブレーンの意向と同じ。通貨安競争をしないというのは、貿易摩擦といえども両政府が現実的対応を取るという一定の安心感を与えた。ZTEへのトランプ政権の対応も同様に効いている」と話した。供給管理協会(ISM)指数などでみられたように、「米景気が崩れないなら、日本株は相当割安になっているのは間違いない」とも言う。

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は3日、為替に対する姿勢について「人民元相場を合理的かつ均衡の取れた水準で基本的に安定を維持する」と発言した。国家外為管理局局長を兼任する潘功勝副総裁も、人民元を合理的なレンジで安定させることに自信を持っていると述べた。

  6月半ばに元の下落が始まって以降、中国の金融当局者が為替について見解を明らかにしたのは初めて。また、米高のトランプ政権は中国の通信機器メーカー、中興通訊(ZTE)の米国内での一部業務活動の暫定的な再開を認めた。

  きょうの日本株は米テクノロジー株下落の影響を受け、午前はマイナス圏で推移したが、為替市場で人民元安の勢いが一服すると、午後は持ち直した。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「海外環境の不透明感から薄商いのため、先物によって振れやすい」とした上で、日経平均が節目の2万1500円に接近する場面では、「売られ過ぎの水準に入る。テクニカル面やPERの割安感を手掛かりとした買いも散見される」と指摘した。

  TOPIXをプラス圏に押し上げた業種は情報・通信や陸運、食料品、建設など内需セクター。三菱国際の石金氏は、「米中貿易摩擦は当面上値の重しになるが、6日の関税発動後に現実的な対応を行うということが市場に浸透すれば、一回は相場の反発が起きやすい。ただ、6日の前段階ではまずは無難な内需関連から買っていく流れになる」とみている。

  一方、半導体や半導体製造装置、電子部品、FA関連など電機や機械株は下げ、相場全般の上値抑制要因になった。中国の裁判所が米半導体大手のマイクロン・テクノロジーにDRAMなど26の製品を対象に販売を差し止める仮命令を出した。台湾の同業である聯華電子(UMC)が発表した。3日の米国株市場ではラムリサーチやエヌビディアなど半導体関連株が下落。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「今回のマイクロンのケースの根本にあるのは貿易問題ではなく、知的財産権を巡る争いだが、最終製品を中国で作るテクノロジー企業が多いだけに、サプライサイドが分断される懸念がある。関連業界の日本株にもネガティブ」と言う。

  東証1部33業種は石油・石炭製品や鉱業、情報・通信、電気・ガス、建設、陸運、小売、食料品など17業種が上昇。下落は電機やその他製品、機械、証券・商品先物取引、保険、海運、精密機器など16業種。売買代金上位では、6月時点の営業人員増加で今後の受注挽回を野村証券が期待した大東建託、クレディ・スイス証券が投資判断「アウトパフォーム」で調査を開始した日東電工が高い。これに対し、東京エレクトロンやSUMCOなど半導体関連は売られ、国内ユニクロ売上高が2カ月連続マイナスとなったファーストリテイリング、UBS証券が投資判断を「売り」としたリクルートホールディングスは安い。

  • 東証1部の売買高は13億1123万株、売買代金は2兆1276億円
  • 値上がり銘柄数は956、値下がりは1066
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE