ドルは111円前後、1カ月半ぶり水準に上昇後伸び悩み-中国株安重し

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  • ドルは111円14銭まで上昇後、110円76銭まで下落
  • 6日の米中の輸入関税発動に備えてリスクオフ継続-みずほ証

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=111円前後で推移。前日の堅調な米経済指標などを背景にドル買いが先行し、約1カ月半ぶりの水準に上昇した。その後は、米中の輸入関税発動期限を週末に控える中、中国株の下落が重しとなり伸び悩んだ。

  3日午後3時21分現在のドル・円相場は前日比0.1%高の111円02銭。午前に111円14銭まで上昇し、5月22日以来のドル高・円安水準を付けた後、上値が重く110円76銭まで下げた。午後は110円台後半でもみ合う展開となった。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「昨日の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数は強かった。ドル買いが先行したが、中国人民元が下落し、上海株・香港株が下落。日経平均株価も下落したため、円買いが勝ってきた」と指摘。「6日の米中の輸入関税発動に備えてリスクオフが続いている」と述べた。

  この日の日経平均株価は小幅に続落し、前日比26円安で取引を終えた。中国株では上海総合指数が続落して始まり、一時1.9%安と2016年3月1日以来の安値を付けた。香港ハンセン指数も一時3.3%安となっている。

  前日の米国市場でドル・円は小幅上昇。ISMが発表した6月の製造業景況指数は60.2と、市場予想(58.5)を上回った。ロス米商務長官は世界貿易機関(WTO)脱退について議論するのは「やや尚早」だと発言。またトランプ米大統領は、欧州連合(EU)側とかなり早期に会合を持ち、何らかの公正な通商合意を取りまとめるのは「間近だ」と述べた。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、「貿易問題は懸念材料として残るが、米ISM製造業指数は堅調だったので、ドル・円は下がったら買いが入っている」と説明。「米中の輸入関税発動期限を6日に迎えるが、市場が心配しているほど悪くはならないのではないか。米国の対中、対EU貿易問題は、市場予想よりも良い結果に終わる可能性もある」と語った。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.1647ドル。ドイツのメルケル首相は2日、連立を組むキリスト教社会同盟(CSU)との移民・難民政策を巡る対立を解消した。

  外為オンラインの佐藤氏は、「ドイツ政局が一服し、次の材料待ち。ドル高に行けば、下値を試すだろうが、足元の1.15-1.18ドルのレンジは抜けないと思う」と述べた。

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