【個別銘柄】キヤノンやヤマハ下落、仮想通貨株堅調、スーツ関連安い

更新日時
  • キヤノンとヤマハはゴールドマンが「売り」に格下げ
  • マネクスGなど仮想通貨関連上昇、規制法律が金商法に移行との報道

3日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。
 
  キヤノン(7751):前日比2%安の3507円。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「中立」から「売り」、目標株価を3780円から3200円に下げた。プリンターやカメラなど主力事業、フラットパネルディスプレー(FPD)装置事業の見通しを下げ、来期から減益トレンドに転じると予想。同社は減配しない方針だが、その必要性が年々高まる場合は利回りのサポート水準が切り下がるリスクもあるという。2018年12月期の営業利益予想を4029億円から3713億円、来期は4023億円から3438億円に減額。SMBC日興証券も目標株価を4000円から3500円に下げた。

  ヤマハ(7951):3.4%安の5380円。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「中立」から「売り」に下げた。新目標株価は4500円。第1四半期営業利益は前年同期比18%増、第2四半期は27%増を予想するが、第3四半期以降は伸び鈍化か横ばい圏となるリスクがあると指摘。欧州では、前期第2四半期に楽器の販売インセンティブ体系の変更を試みたため販売活動が滞り、第3四半期の欧州向け出荷が実需以上に強くなった可能性があり、ハードルが高くなるとの見方を示した。19年3月期の営業利益予想を585億円から565億円に減額(会社計画は前期比13%増の550億円)。

  ミネベアミツミ(6479):2.7%高の1894円。JPモルガン証券は投資判断を「中立」から「オーバーウエート」に上げた。新目標株価は2400円。18年の北米スマートフォン新モデルの最大の焦点はSEの後継として登場するLCDモデルの売れ行きとした上で、新モデルの生産比率はLCDモデルが上昇傾向で、同社と村田製作所(6981)は18年モデルの勝ち組と指摘。下期から来期への収益モメンタムに注目すると、年初来の大幅調整で株価は魅力的な水準とした。村田製も1.2%高の1万8875円。

  仮想通貨関連株:マネックスグループ(8698)が5.6%高の680円、SBIホールディングス(8473)が1.9%高の2793円など。産経新聞は3日、金融庁が仮想通貨交換業者を規制する法律を現在の改正資金決済法から金融商品取引法に移行する検討に入ったと報道。利用者保護の強化につなげるのが狙いで、現在は電子マネーなどと同じ決済手段に位置付けられているが、金商法の規制対象となれば、金融商品として扱われる。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、現在は仮想通貨の取引では顧客保護が重要な課題で、ルールをしっかりすれば、一段の普及や業者の業績拡大につながるとの期待が広がったとの見方を示した。

  古河電気工業(5801):3.5%安の3685円。野村証券は4ー6月期の営業利益予想を前年同期比28%減の75億円と従来の80億円から引き下げ、通期会社計画(前期比4%減の430億円)に対する進捗(しんちょく)率が17%程度にとどまると予測。電力ケーブルでの赤字受注が予想されるなど、エネルギー分野の損益を慎重に判断した。ただ、赤字受注の影響が7ー9月期以降になくなることや北米の光ファイバーの回復なども踏まえ、通期会社計画は達成可能ともみている。

  スタートトゥデイ(3092):2.6%高の4025円。プライベートブランド(PB)でビジネススーツの販売を開始する、と3日に発表。スーツとシャツのセットで当初は2万4800円で販売する。一部製品に島精機製作所(6222)の編み機を活用するとし、同社株も5.2%高の5460円。一方、スーツ販売を手掛ける青山商事(8219)が5.5%安の3445円、AOKIホールディングス(8214)が7.4%安の1459円。

  セイコーエプソン(6724):2%高の1920円。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「中立」から「買い」に上げた。目標株価は2400円を維持。先進国でのエコタンクモデルの拡販戦略推進でインクジェットプリンター事業のマージン改善や四半期利益のボラティリティー低減を予想。消耗品売り上げの減少ペースは速まるが、ネットの利益への影響は予想期間内にわたりポジティブとの見方を示した。前年同期比減益を予想する第1四半期決算へのリスクは十分株価に織り込まれ、現状の低い期待値や対セクターでの割安な水準は有望な投資機会としている。
  
  ファンケル(4921):4.4%高の5450円。東海東京調査センターは投資判断「アウトパフォーム」、目標株価6620円で調査を開始した。戦略的広告投資で顧客へのエクスポージャーが拡大、前の中期経営計画の戦略が前期から収益拡大という形で実現し始め、今期以降も市場の期待を上回る増益が続くとみている。19年3月期の営業利益は会社計画(前期比13%増の95億円)を上回る129億円、来期158億円、再来期202億円と予想した。

  三井海洋開発(6269):6.4%安の2851円。SMBC日興証券は、世界の石油・ガス関連ニュースサイト「Upstream」で、ブラジルのペトロブラス向け浮体式生産貯蔵積み出し設備(FPSO)プロジェクトのBuzios-5について、ベルギーのエクスマールが最低価格入札者になったと報じられたと指摘。今後交渉がまとまった場合はエクスマールが受注する可能性が出てきており、同証では三井海洋開が同工事(建造工事規模約1500億円の前提)を受注すると予想していたため、ネガティブとした。

  Gunosy(6047):9.2%安の1385円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「中立」から「アンダーウエート」、目標株価は1700円から1000円に下げた。19年5月期から22年5月期までの営業利益予想を1桁増益に減額、中期的に1桁増益が続くならバリュエーション水準は切り下がるとした。「グノシー」のアクティブユーザー数は前期第3四半期に前の四半期に比べ減少、第4四半期(3ー5月)も大きくプラスに転じた可能性は低いとみる。

  ユーザベース(3966):9.8%高の3470円。米経済メディアのクオーツの株式を100%取得し子会社化する。取得対価は7500万米ドル(約82.5億円)。SMBC日興証券は、日本と同様にメディアを加えることで新たな成長ステージへのギアチェンジを決断し、グローバル事業の成功確度が上昇したと評価。クオーツはビジネス・金融ニュースに与えられるジェラルド・ローブ賞受賞など高い評価を受けているメディアで、訪問者数は2000万人に達する。今後有料課金モデルを導入することでシナジーを生み出すことになるとみている。 

  大同工業(6373):17%安の1202円。公募による新株発行などで最大約20億円を調達する。発行済み株式総数は最大16%増えるため、1株価値の希薄化が懸念された。調達資金はアジア子会社の投融資資金、設備投資資金などに充当方針。

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