日産自:北米の販売奨励金5.3%増の4540ドル-6月最初の10日間

  • 業界平均は前年同月比2.5%減3708ドル-JDパワーのデータで判明
  • 日産自は奨励金や法人向け販売抑制目指し、通年での減少を見込む

日産自動車が収益性改善のために削減を目指していた主力の北米市場での販売奨励金が、足元で再び増加傾向となっている。

  ブルームバーグが入手した調査会社JDパワーのデータによると、6月1日から10日間に日産自がディーラーに付与した1台当たりの販売奨励金は平均4540ドル(約50万円)と、前年同月比で5.3%増となった。業界平均は同2.5%減の3708ドルだった。

  同期間の奨励金の増加にもかかわらず、日産自の6月の販売台数は大手メーカーの中で唯一減少が見込まれている。日産自広報担当のブライアン・ブロックマン氏は取材に対し、同社は販売奨励金向け支出が年内を通じて減少するとみていると述べた。

  日産自の4月の米国新車販売台数は前年同月比28%の大幅な減少となり、市場に衝撃を与えた。日産自は販売奨励金やレンタカーなど法人向けの販売を抑制していく方針だったが、5月にはいずれも増加に転じ、販売奨励金とそれに伴う値引きについては6月も増加している。

  日産自の西川広人社長は5月の決算会見で、主力の北米市場について販売奨励金で台数を増やすよりも「収益性の改善が最大のポイント」とした上で、法人の大口顧客向けではなく「小売り顧客を増やす」ことに注力したいと話していた。

  コックス・オートトレーダーのシニアアナリスト、ミシェル・クレブス氏は「日産自が販売奨励金に多くの金額を投じなくなったとしても、金利やコモディティー価格の上昇によって同社のマージンは縮小するだろう」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE