決裂か妥協か、メルケル独政権「運命の日」-難民で与党が土壇場調整

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  • CSU党首は内相辞任を申し出たが、合意成立を期待して保留した
  • CDUは首相が取り決めた難民対策巡るEU合意を圧倒的多数で支持

ドイツのメルケル首相率いる与党キリスト教民主同盟(CDU)と、統一会派を組むキリスト教社会同盟(CSU)との間で、難民政策を巡る対立の調整が大詰めの段階を迎える。土壇場での妥協を目指し、両党が2日にベルリンで行う合同協議の結果が、メルケル政権の命運を左右する見通しだ。

  CDUはベルリンで1日に開いた指導部の会合で、6月28、29日に開かれた欧州連合(EU)首脳会議でメルケル首相が取りまとめた難民対策の合意を支持する方針を決定し、首相の下での結束を確認した。本格的な政権危機を招く主張を取り下げるようCSUへの圧力を強めた格好だ。

  一方、CSUがミュンヘンで開いた会合では、首相の意向に逆らい、ドイツ国境で難民の強制送還を開始するというゼーホーファー党首のプランを推進するかどうかについて、意見対立が鮮明化した。約8時間に及ぶ協議を経て、メルケル政権で内相を務めるゼーホーファー氏が、内相と党首の辞任を申し出たと複数の匿名の出席者からの情報を引用し、DPA通信が伝えた。

ドイツのメルケル首相

写真家:Jasper Juinen / Bloomberg

  ゼーホーファー党首は、内相辞任を申し出たと認める一方、国および連立政権の「利益のために」合意が成立することを期待し、CDUとさらに協議するため、辞任自体は保留とした。

  CSUの会合が2日午前2時前に終了した後、ゼーホーファー氏は記者団に対し、「他の全ての対応は(CDUとの)協議を経て決定される」と述べた。

  CDUとCSUの間で妥協が成立しない場合、第2次大戦後の多くの期間を通じて政権を担ってきた統一会派の歴史的な決裂の危険を冒すことなり、メルケル首相陣営が議会で過半数を失う恐れのある政治的危機がエスカレートしかねない。しかも、秋には地方選挙が控えている。

  CDUの幹部らは、瀬戸際政策から手を引くようCSUに強く迫っている。CDUの会合に出席したシュレスウィヒ・ホルシュタイン州のギュンター首相は、公共放送ARDテレビの番組で、「彼らは一致して行動する必要がある。この内部の対立のためにドイツは2週間にわたり息を潜める状態が続いた。われわれはいよいよ将来に目を向け始める必要がある」と語った。

原題:Merkel’s Party Turns the Screw on Bavarian Rebels Over Migration
Judgment Day for Merkel’s Bloc as Divide Over Migration Hardens
(抜粋)

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