コンテンツにスキップする

6月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル続落、EU難民問題合意でユーロ買い-円に売り

  29日のニューヨーク外国為替市場ではドルと円が下落。難民問題を巡り欧州連合(EU)首脳会議で合意に至ったことから、ユーロは対ドルで1カ月ぶりの大幅高となった。力強い経済指標や米銀株の上昇も、四半期末の市場でリスク選好に寄与した。

  円は主要10通貨全てに対して下落した。米国債利回りと原油相場の上昇が円を圧迫した。

  銀行の株主還元が大幅に増える見通しや、ムニューシン財務長官の発言を受けて株式相場は上昇した。長官はキャピタルゲイン課税の改革について言及し、中国と貿易戦争をしているわけではないと述べた。トランプ大統領が世界貿易機関(WTO)脱退を検討しているとの報道については、「誇張」だとして退けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.5%低下。ドルは対円で0.2%上昇の1ドル=110円76銭。対ユーロでは1%安の1ユーロ=1.1684ドル。

  トランプ米大統領はFOXニュースに対し、税制改革第2弾として法人税率を20ー21%に下げる方向で検討していることを明らかにした。ゼネラル・モーターズ(GM)は自動車関税が発動された場合、米国内で人員削減に踏み切る可能性もあるとの見解を示した。これが伝わると、株式相場は伸び悩んだ。

  欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が欧州連合(EU)加盟国首脳らに、貿易戦争がエスカレートすれば、予想よりも大きな影響が及ぶ可能性があると警告したものの、ユーロは堅調を維持した。

  ドル指数は月間ベースで3カ月連続上昇、四半期ベースでは2017年入り以降で初めて上げた。

  ドルは110円79銭の下降トレンドラインと15日高値の110円90銭をやや上回る水準でそれぞれ損失覚悟の買い戻しが誘われ、1カ月ぶりの高値となる110円94銭まで上昇した後、終盤には上げ幅を縮小した。

欧州時間の取引

  EU首脳会議で難民・移民の流入阻止などで合意に達したことから、ユーロが上昇。その後はヘッジファンドなど機関投資家の売りで、伸び悩んだ。
原題:Dollar Finishes Soft But Closes Quarter Higher: Inside G-10(抜粋)
Euro Pares Gain as Hedge Funds Fade EU Summit Rally: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株続伸、終盤に上げ縮小-ナイキは急伸

  29日の米株式相場は続伸。ただ終盤に売りが広がり、上げ幅を急速に縮めた。4-6月(第2四半期)は貿易を巡る緊張状態の高まりや金融当局のタカ派寄りの姿勢などで、動きの大きな四半期となった。米国債はこの日下落。

  • 米国株は続伸、取引終了前の15分間に上げ縮小
  • 米国債は下落、10年債利回り2.86%
  • NY原油は4日続伸、1バレル=74.15ドル
  • NY金は上昇、ドルの下落が手掛かり

  S&P500種株価指数は月間ベースで3カ月続伸。ただこの日は、取引終了前の15分間に急速に上げを縮小した。個別銘柄では、好決算を発表したナイキが急伸。ダウ工業株30種平均は月間ではマイナスとなった。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2718.37。月間では0.5%上げた。ダウ工業株30種平均はこの日55.36ドル(0.2%)上昇し24271.41ドル。月間では0.6%安だった。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時50分現在、10年債利回りが3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.86%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は4日続伸。週ベースでは2カ月余りで最大の上げとなった。米国内での在庫減少のほか、カナダやリビアでの供給混乱などが影響した。WTIの週間での上昇率は8.1%。一方でロンドンICEの北海ブレントは今週5.1%の上げ。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限はこの日70セント(1%)高の1バレル=74.15ドルと、2014年11月以来の高値。四半期ベースでは4四半期続伸と、2009-10年以来の長期連続高。北海ブレント8月限はこの日、1.49ドル高い79.44ドルで終了した。

  ニューヨーク金先物相場は5日ぶり上昇。ドルの下落が手掛かりとなった。ただ月間ベースではドルが上昇し、金は大きく値下がり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限はこの日0.3%高の1オンス=1254.50ドル。月間では3.9%安となった。

  第2四半期の最終取引日となったこの日、市場では明るい材料が求められていた。朝方の取引前、トランプ大統領が世界貿易機関(WTO)脱退を検討していると一部で報じられたが、ムニューシン財務長官はこの報道を「誇張」だとして退けた。

  トランプ大統領はこれまで、WTOを脱退したいと複数のホワイトハウス高官に繰り返し述べていたと、アクシオスが事情に詳しい関係者の話として伝えた。アクシオスによると、トランプ大統領がこの話を持ち出すと大統領経済顧問らは反発。真剣には受け取らずに政策としてのプロセスを始めることもなかった。
原題:Stocks Cap Quarter With Gains, Dollar Slumps: Markets Wrap(抜粋)
Crude Posts Biggest Weekly Gain in More Than Two Months(抜粋)
Gold Has Miserable Month as Dollar Seen as ‘First Choice’ Haven(抜粋)
Trump Is Said to Tell Advisers He Seeks WTO Withdrawal: Axios(1)(抜粋)

◎欧州債:長期債に買い、イタリア債はブルフラット化

  29日の欧州債市場では長期債が買われ、ブルフラット化が進んだ。ECBが来年から長期債の購入を拡大することを検討しているとのロイター通信の報道が材料視された上、月末の資金流入もあった。EU首脳が移民政策で合意したことを受け、最近縮小していたイタリア短期債と長期債のスプレッドは拡大に向かった。

  周辺国債は全般的にブルフラット。ロイター通信は、ECBが債券購入の原則としている出資比率(キャピタルキー)ルールから逸脱する可能性にも触れた。
  ドイツ5年債と30年債のスプレッドは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小し、今月4日以来の小ささ。

  ドイツ10年債利回りは1bp低下の0.31%、スペイン10年債利回りは4bp低下の1.32%、イタリア10年債利回りは11bp低下の2.67%。
原題:BTPs Bull Steepen, Buck Flattening; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE