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債券は下落、米債安や円安・株高で売り-日銀買いオペ減額は想定通り

  • 先物は2銭安の150円84銭で終了、長期金利は0.03%に小幅上昇
  • ユーロ高をきっかけに円安が進んでいることに若干反応か-岡三証

債券相場は下落。前日の米国債相場が軟調に推移した流れを引き継ぎ、売りが先行した。日本銀行による国債買い入れオペの減額は想定内と受け止められたが、欧州連合(EU)の首脳が難民・移民問題で合意したのを手掛かりにした円安、株高もあって軟調な展開が続いた。

  29日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比3銭安の150円83銭で開始し、直後に150円80銭に下落。午後は円安・株高で上値が重く、結局2銭安の150円84銭で終了。現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.03%で推移した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「オペ減額による影響はほとんど見られない。5年超10年以下のオペは1月の金額に戻しただけで、ある程度予想されていた。日銀としては需給的に減らせるならもうちょっと減らしたいかもしれない」と述べた。また、「午後の先物はオペの減額もあった上、ユーロ高をきっかけに円安が進んでいることに若干反応しているかもしれない」と話した。

10年債利回りと債券先物中心限月の推移

日銀オペ減額

  日銀はこの日、残存期間1年超3年以下と3年超5年以下、5年超10年以下の長期国債を対象に買い入れオペを実施。5年超10年以下の買い入れ額を前回までより200億円少ない4100億円と、年初に金利上昇を受けて増額する前の水準に戻した。同ゾーンの減額は今月2回目。市場は冷静に受け止め、この日の株高・円安基調は崩れなかった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、オペ減額について、「きょうは最近の10年債利回り低迷、円高圧力の弱さ、同年限の入札直後でないことの3点で減らしやすいタイミングだった」と指摘した。

日銀国債買い入れ減額についてはこちらの記事をご覧下さい。

  この日の東京外国為替市場でドル・円は110円台後半と2週間ぶりのドル高・円安水準を付けた。EU首脳会議で難民・移民問題で合意したとの報道を受けて欧州の政治不安が後退し、リスク選好の動きとなった。国内株式相場は小幅高。日経平均株価は100円を超す下げとなっていたが、円安を好感して持ち直した。

  朝方は前日の米債相場下落の影響を受けて売りが先行した。野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「日本国債は米国時間のリスクオンを引き継ぎそうだ。どちらかといえば重い」とみていた。29日の時間外取引では米10年国債利回りは2.85%付近に上昇している。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債 不成立
5年債-0.110%+0.5bp
10年債 0.030%+0.5bp
20年債 0.500%+0.5bp
30年債 0.705%横ばい
40年債 0.860%横ばい
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