コンテンツにスキップする

【個別銘柄】増資撤回シャープ急騰、楽天高い、スクリンH大幅安

更新日時
  • ステークホルダーの利益最大化に至らないとシャープ
  • 携帯4年縛りへの警告で楽天にチャンス、スクリンHは弱気判断

29日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  シャープ(6753):前日比15%高の2700円。公募増資で最大約2162億円を調達し優先株を買い戻し消却する計画を撤回すると29日午前に発表。米中の貿易摩擦などで株式市場の不安定度が増しており、「ステークホルダーの利益を最大化するには至らない」と判断した。6月5日に新株式発行を発表し株価は4日終値2953円から28日終値2344円まで21%下落していた。

  楽天(4755):6%高の749.4円。公正取引委員会は28日、KDDIとソフトバンクが昨年7月以降導入した携帯電話の「4年縛り」のプログラムは他社への乗り換えを妨げる独占禁止法上の問題になる恐れがあるなどとし景品表示法抵触の恐れに言及した。証券ジャパン調査情報部の増田克実副部長は、顧客囲い込みの戦略に注文が付いたことは携帯大手3社にとっては競争激化のリスクが高まる一方、新規参入の楽天には顧客獲得のチャンスになるとの見方を示した。

  SCREENホールディングス(7735):8.2%安の7800円。SMBC日興証券は、投資判断を「2(中立)」から「3(アンダーパフォーム)」、目標株価を1万200円から7500円に下げた。半導体機器(SE)事業で韓国最大手のNANDメーカー向け洗浄装置のシェア拡大を見込むが、市場の期待は過大だと分析、ディスプレー製造装置・成膜装置(FT)事業も2020年3月期以降の業績悪化を予想した。19年3月期の営業利益は会社計画の530億円(前期比24%増)に対し510億円と予想、来期も510億円、再来期は500億円を見込む。

  参天製薬(4536):2.6%高の1931円。SMBC日興証券では目標株価を2000円から2200円へ上げた。メルク製品買収と移管作業が想定以上に順調に進み、欧州、中国を中心としたアジアでの高い売上成長を具現化できる可能性が高いと分析。眼科領域のグローバル・スペシャリティ・ファーマとして成長が続く企業として注目されると評価した。投資判断は「アウトパフォーム」継続。

  ニトリホールディングス(9843):3.1%安の1万7280円。3-5月期の営業利益は前年同期比18%増の304億円だった。野村証券では、同期営業利益は上期会社計画同9.9%増を上回るモメンタムを達成、強力な消費者支持が継続と評価。ただし、仕入れにかかる為替レートのマイナス影響は第2四半期以降に本格化する見込みで、増益モメンタムはスローダウンするとも想定した。

  サンバイオ(4592):16%高の2882円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、投資判断を新規に「オーバーウエート」、目標株価を4600円とした。慢性期脳梗塞、外傷性脳損傷を対象に開発が進む再生細胞薬「SB623」の中長期的な利益成長の可能性を評価。臨床開発が成功した場合、ピーク時の世界売上高は6000億円を超す大型製品になると予想する。SB623ピーク時にサンバイオが得る売り上げは2000億円を超えるとみる。

  J.フロント リテイリング(3086):1.3%高の1687円。3-5月期の事業利益は前年同期比12%増の123億円だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、パルコ事業が苦戦する中で第1四半期事業利益が同証予想119億円を超過して2桁増益を確保したことはポジティブと指摘。パルコ決算が計画を下回っていることから、実質的に事業利益と営業利益は見た目以上に計画超過のスタートと推定した。

  オムロン(6645):1.5%安の5170円。SMBC日興証券は、投資判断を「1(アウトパフォーム)」から「2(中立)」、目標株価を7200円から5900円に下げた。世界的な人手不足からFA機器需要は高水準で推移するが、増産投資は伸び率が鈍ると予想。特に半導体製造装置(SPE)向けは下期にかけ成長鈍化の可能性が高いとみる。FA機器向けの需要後退リスクを織り込むと、今期業績は会社計画未達の可能性があるとした。

  ネオス(3627):4.5%高の465円。5月末に海外向けにリリースした知育アプリ「クレヨンしんちゃん お手伝い大作戦」の英語・中国語版のダウンロード数が100万件を超え、インドやベトナムなど7カ国で、Google Play「教育」カテゴリにおいて1位を獲得したと発表。同アプリは人気アニメキャラクターのクレヨンしんちゃんが、寿司屋や大掃除などをテーマにお手伝いを実施、ゲームを通じて子どもの自立を促し社会性や自主性を育てることが期待できるという。

  ヤマハ(7951):1.2%高の5760円。野村証券は、投資判断「買い」を継続、目標株価を6600円から6700円に上げた。総合楽器メーカーとしての業界内ポジションが一段と強化され、今後も持続的な市場シェア上昇と収益性の改善を見込む。一方、河合楽器製作所(7952)については、高付加価値化路線やブランド力の強化、中国のパートナーシップ戦略が利益成長に寄与するとし、投資判断は「買い」としているが、為替市場での足元のユーロ安・円高を踏まえ営業利益予想を減額した。河合楽は1.9%安の5150円。

  象印マホービン(7965):7.6%安の1354円。17年12月ー18年5月期の営業利益は前年同期比15%減の52億5900万円、国内での炊飯ジャーの売り上げ減少や利益率の低下が響いた。ゴールドマン・サックス証券は、上期営業利益は同証予想の56億円をやや下回ったほか、中国現地通貨ベースの第2四半期売上高は8%減と昨年の大型ギフト特需の反動減が想定以上と指摘。アジアの収益下振れを見込み、18年11月期ー20年11月期の営業利益予想を減額、目標株価を1550円から1450円に下げた。

  スプリックス(7030):29日に東証1部に新規株式公開(IPO)、公開価格2400円に対し初値は7.8%高の2587円となった。小中高生対象の個別指導学習塾「森塾」を運営、教育アプリの開発なども手掛ける。森塾は1科目プラス20点保証を掲げ、東京や埼玉、千葉、神奈川など首都圏中心に展開する。終値は2777円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE