コンテンツにスキップする

中国、もはや安全な新興市場でない-混乱深まり他市場に波及

  • 人民元安止まらず、「貿易戦争が通貨戦争に発展しかねず」-DBK
  • インド・ルピー、南ア・ランド、インドネシア・ルピアも安値水準
China Turmoil Batters Last Emerging-Market Haven
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg
China Turmoil Batters Last Emerging-Market Haven
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

中国人民元が1週間にわたり下落を続ける中で、他の新興市場資産も激しい売りを浴びつつある。

  インド・ルピーは最安値を更新し、南アフリカ・ランドは昨年11月以来となる1ドル=14ランドが目前に迫る。インドネシア・ルピアは2015年以来の安値水準で、同国中央銀行は29日の政策会合で追加利上げを決める公算が高そうだ。MSCI新興国株式指数は4日続落し、弱気相場入りへと向かっている。新興国国債の米国債に対する平均スプレッドはほぼ2年ぶりの高水準付近にある。

強烈な売り

  この下落で、4-6月は新興市場にとって2015年以降で最悪の四半期となる見通し。これまで新興国の中でもぜい弱な国に限られていた市場の混乱が、主要新興国をも飲み込み始めている。これは中国でとりわけ顕著で、人民元の急落は貿易戦争の深刻化に対する米国への反撃で、当局が元安を容認しているとの臆測も浮上した。

  JPモルガン・プライベート・バンクのストラテジスト、アナスタシア・アモローゾ氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、中国は「新興市場でやや安全な投資先だった。それがいまや混乱の渦中にあり、新興市場全体の資産クラスにとって悪い前触れだ」と語った。

  人民元は6日続落し、昨年12月以来となる1ドル=6.60元の水準を割り込んだ。マッコーリー・グループは、元相場の下落はまだ終わっておらず、当局は6.70元まで元安を容認する公算が大きいとの見方を示した。フィリップ・ウィー氏率いるDBK銀行のアナリストは調査リポートで、「元安は米中の貿易戦争が通貨戦争に発展しかねない懸念を高めている」と指摘した。

原題:China Turmoil Batters Last Emerging-Market Haven as Rout Deepens(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE