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【個別銘柄】昭シェルが一転下落、日新薬は大幅高、太平洋セメは軟調

更新日時
  • 出光興産と統合協議の昭シェル、一部でTOBの可能性低下嫌気も
  • 日新薬は筋ジストロフィー薬の米データ良好、太平洋セメは格下げ

 28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  昭和シェル石油(5002):前日比3.8%安の1663円。協議・検討を進めている事実を27日に明らかにした出光興産(5019)との経営統合について、28日の日本経済新聞は来年4月に統合新会社を設立、株式交換による合併が有力と報じた。物言うヘッジファンドのオアシス・マネジメントは、出光による昭シェルへの公開買い付け(TOB)での統合を求めていた。みずほ証券は、今回の報道は両社にポジティブだが、TOBの可能性が低下する話とも指摘。ジェフリーズは、出光を評価する半面、昭シェルは物的資産以外で統合企業に貢献できるものがあまりないなどと指摘した。出光は1.5%高の4040円。

  日本新薬(4516):6.1%高の6800円。米国時間27日にデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「NS-065/NCNP-01」の米国・カナダでの第2相試験の結果を公表、4ー10歳の男児16人に対する週1回の投与で、全患者に薬剤作用による筋肉内のジストロフィンタンパク質発現の増加が認められた。 モルガン・スタンレーMUFG証券は、NS-065の米国フェーズ2データのジストロフィン発現量は5.9%(80mg/kg、Western Blot)と良好、株価にポジティブと評価した。

  SUMCO(3436):2.7%高の2243円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断「オーバーウエート」を再強調した。増産に伴うコストアップ要因を見直し、利益予想の減額に伴い目標株価は3400円から3200円に下げたが、ウエハー価格上昇による利益成長のストーリーに変更はないという。直近の株価下落の背景には半導体業界全体の先行き不透明感、ウエハーの需給悪化懸念などがあるが、半導体需要の多様化でウエハー需給は引き続きタイトと予測する。

  東海カーボン(5301):3%高の1966円。ゴールドマン・サックス証券は26日に発表された米カーボンブラックメーカーのSRC買収について、黒鉛電極、カーボンブラック、ファインカーボンの3本柱でバランスの取れた経営を志向する同社にとって戦略的意義は大きいと評価、投資判断「買い」を継続した。これまで米国拠点を持っていなかったため、地域ポートフォリオの拡充という点で戦略的な意味が大きく、SRCは石油系原料の使用に優れ、石炭系原料で技術的優位がある東海カボンとのシナジーも見込めるとした。

  太平洋セメント(5233):2.3%安の3670円。クレディ・スイス証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」、目標株価を5000円から4000円に下げた。国内セメントの値上げ交渉の妥結が9月にずれ込む見通しのほか、米国のセメント販売で数量と価格上昇が鈍化し、同社に対する評価が高まらないとの見方を示した。

  四国電力(9507):2.8%安の1483円。マッコーリーは投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に下げた。株価上昇で配当利回りに基づく目標株価1560円に対する上値余地が縮小、合理的な経営判断や健全な財務体質など同社の優位性は十分織り込まれたとみる。前期比15%増の322億円とみる2019年3月期の経常利益予想は据え置き(会社は未公表)、来期予想の363億円も維持した。伊方原子力発電所3号機については、裁判所の仮処分で停止しているが、仮処分期限終了後の10月に運転が再開されると予想した。

  レオパレス21(8848):2.4%安の599円。26日公表の施工不備問題の調査状況の進捗(しんちょく)を受け、みずほ証券では19年3月期の営業利益予想を227億円(前期229億円)と試算した。会社計画の245億円(前期比6.8%増)を7%下回る。行政処分(建築基準法違反)のリスクについては、担当していた建築士などへの一定期間の業務停止などが考えられる半面、会社全体への建築営業停止などの処分には至らないと現時点で想定している。

  フリービット(3843):12%安の1196円。いちよし経済研究所は、19年4月期の営業利益予想を35億円から会社計画と同じ25億円(前期比35%増)に減額した。ブロードバンド事業で通信トラフィックの増加に対応するバックボーン更改費用がかさむ。ただ、ヘルステック事業の収益寄与の期待感が高まってきており、今後の成長ドライバーになるとの見方は維持した。

  JーPOWER(9513):2.1%高の2861円。マッコーリーは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」へ上げた。短期の増配期待の剥落で株価が下落し、割安感が出ているとみるため。目標株価は3210円を継続。今期業績は順調で、10月の第2四半期決算発表での上方修正の可能性が高まってきたと指摘。主要事業の長期契約による電力卸販売は燃料価格上昇を転嫁可能、長期契約以外の電力販売では原油高による電力スポット価格上昇の恩恵などがあるとした。

  居酒屋関連銘柄:きちり(3082)が5.8%安の886円、ヨシックス(3221)が2.7%安の3225円、コロワイド(7616)が1.9%安の2978円など。東京都議会は27日、「東京都受動喫煙防止条例」を可決、承認した。野村証券はリポートで、都条例は飲食店で従業員を雇っている場合は原則禁煙となり、国の健康増進法改正案による規制対象飲食店が全国約45%に対し、都内は約84%と都条例の規制がより厳しいと指摘。外食では居酒屋に宴会需要減のリスクがあるとした。

  パルコ(8251):6.9%安の1159円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比21%減の27億5000万円だった。エンタテインメント事業が前年同期にあった三谷幸喜脚本・演出の大型公演の反動で減収となり、主力のショッピングセンター事業も減益だった。118億円を見込む19年2月通期計画に対する進捗(しんちょく)率は23%。

  アダストリア(2685):1.2%安の1371円。ジェフリーズは、実際の売上高の伸びに対し利益は誇張されているとし、19年2月期の営業利益予想を81億円から50億円に減額(会社計画は前期比68%増の84億円)した。来期も114億円から91億円、再来期も121億円から99億円に修正。会社の今期売上高見通し1.9%に対し5月までの既存店売上高は7%減少、客単価も4%減少し、マージン動向も利益の下方圧力になるとみる。

  ハイデイ日高(7611):10%安の2428円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比6%減の13億5600万円。新規5店舗の出店やアルコール類の好調、価格改定の実施による既存店売り上げの伸びで5%増収だったが、無洗米やビールなど食材の値上げで原価率が0.2ポイント上昇、人件費や光熱費の増加なども響いた。

  津田駒工業(6217):10%安の1658円。17年12月ー18年5月期(上期)の営業利益速報値は2億4000万円と従来計画の3億5000万円から31%下振れた。繊維機械、工作機械関連の両事業で第2四半期は生産、売り上げとも拡大したが、第1四半期に落ち込んだ影響が残った。前年同期比では2.9倍。

  エーアイ(4388):27日に東証マザーズへ新規株式公開し、上場2日目のきょう午前に形成された初値は3500円だった。公開価格1000円に対する上昇率は3.5倍。初日は買い気配のまま終え、取引は成立しなかった。簡単にナレーションを作成できる音声ファイルソフト「AI Talk 声の職人」など音声合成技術を使ったソリューションを提供する。19年3月期の売上高計画は前期比15%増の6億8000万円、営業利益は13%増の1億6610万円。終値は4100円。

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