トランプ大統領はハーレーの計画誤解、「多額の課税」警告は空振りか

  • 大統領、ミズーリ州工場閉鎖とタイの工場新設を誤って関連付け
  • ハーレーは米国で販売する製品は国内で調達、輸入の可能性低い
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

トランプ米大統領はハーレーダビッドソンが欧州連合(EU)との貿易戦争を口実にして海外に生産を移転すると批判したが、最新のツイッター攻撃はハーレーの生産計画で事実関係を誤解したものだった。

  ハーレーが米国からEU市場に輸出するオートバイへに課される31%の関税を回避するため生産を米国外に移転すると発表した翌日、トランプ大統領はハーレーが先に決めていたタイの新工場開設とミズーリ州の工場閉鎖に言及。実際にはタイ工場の拡張とミズーリ州工場の閉鎖は無関係だったが、大統領は米国からアジアに生産を移転すると間違った指摘をした。

  大統領はまた、ハーレーが米国に輸入するバイクに課税すると警告した。しかし、ハーレーは米国で販売する製品は国内工場から出荷しており、さらに輸入する可能性は低いため、この脅しは空振りとなりそうだ。

  ハーレーのマット・レバティッチ最高経営責任者(CEO)が4月にブルームバーグ・ニュースのインタビューで明らかにしたところによると、同社がタイの工場新設を決めたのは、米国が環太平洋連携協定(TPP)から離脱することが明らかになった時で、東南アジア市場への供給を確保するためだった。一方、同社が今年1月にミズーリ州カンザスシティーにある工場を閉鎖し、260人の人員削減を発表したのは、米国販売の縮小と国内市場向けの生産設備の過剰に関連する別の動きだった。

マット・レバティッチCEO

写真家:Michael Nagle / Bloomberg

  トランプ大統領は26日のツイートで、「ハーレーは今年、カンザスシティーにある工場の業務の大部分をタイに移すと言っていた」と述べ、「それは関税が発表されるかなり前のことだった。関税・貿易戦争を言い訳に使っているだけだ」と批判。その後の投稿では、ハーレーは「多額の税金を支払うことなく米国に輸入することはできないことを心得ねばならない」と述べた。

  ハーレーは海外工場からバイクを輸入する計画を発表していないことから、大統領の警告が意味を持つ可能性は低い。

Hog Tied

Harley's U.S. sales dropped in the first quarter by the most in five years

Source: Company statements

  トランプ大統領のツイートについてハーレーの広報担当者に取材を試みたが現時点でコメントは得られていない。

原題:Trump Gets Harley Plans Wrong, Attacks Trade War ‘Excuse’ (1)(抜粋)

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