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米国債利回り曲線のフラット化続く、パウエルFRB議長の難問残る

  • 2年債と10年債のスプレッド、2007年8月以来最小に
  • 一部の金融機関は10年債利回りの年末予想を下方修正

米国債の利回り曲線はフラット化し続けている。

  25日の米国債市場で2年債と10年債の利回り格差(スプレッド)は今年最小を更新した。崩れかけた利回り曲線の本当の難問と、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が呼んだ長期金利の低さを巡るFRBのジレンマが、浮き彫りになった形だ。この事実を受け、ウォール街の金融機関は年末予想を下方修正したり、疑問を投げ掛けたりしている。モルガン・スタンレーの金利チームは22日、米10年債利回りの2018年のピークは既に目にしたと指摘した。

  米政府が中国との通商対立をエスカレートさせる新たな兆候を受け、投資家は高リスク資産を手放し安全資産とされる米国債にシフトしている。10年債利回りは25日に2.88%を割り込み、2年債と10年債のスプレッドは07年8月以降で最小を記録。 5年債と30年債のスプレッドと7年債と10年債のスプレッドも数年ぶりの低水準付近にある。

Flattening Away!

  ソシエテ・ジェネラルによると、2年債と10年債のスプレッドは今年末までに30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に縮小し、19年6月までには10bpを付けるという。スバドラ・ラジャッパ氏ら同行ストラテジストチームはリポートで、「利回り曲線のフラット化が行き過ぎているとは思わない。さらなるフラット化に備えたポジションを推奨する」とし、「米10年債利回りが3%付近で一段と膠着(こうちゃく)すると引き続き予想する」と記した。

  貿易摩擦を巡り先鋭化するやり取りや、欧州中央銀行(ECB)の最近の政策措置が予想よりも「ハト派寄り」だったのを受け、JPモルガン・チェースのアナリストは年末の米10年債利回りの予想を3.3%から3.2%に下方修正した。アレックス・ローバー、キンバリー・ハラノ両氏が執筆した6月22日付のリポートによれば、同行は2年債利回りを3.05%と予想しており、それを基にすると2年債と10年債のスプレッドが15bpに縮小すると見込んでいることになる。

  パウエルFRB議長は13日、ワシントンでの記者会見で、当局が利上げする中で短期金利が上昇するのは世界中で理にかなうが、「より難しい問題は長期金利の動向だ」と述べていた。

原題:Curve Flattens Anew as Powell’s Long-End ‘Harder Question’ Holds(抜粋)

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